2011 Fiscal Year Annual Research Report
陽子入射に伴う全放出粒子測定システムの開発と包括的な反応機構の研究
Project/Area Number |
22760686
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
萩原 雅之 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 放射線科学センター, 助教 (10450363)
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Keywords | 放射線高度利用 / 核データ / フラグメント / 二重微分断面積 / Single event upset / 粒子線治療 / 中性子 / γ線 |
Research Abstract |
本研究では,原子力発電により発生する長寿命核種の核変換処理技術(ADS)、粒子線がん治療、半導体ソフトエラーの評価・解明等の放射線高度利用のための基礎データとなる中高エネルギー陽子による核反応から生成する中性子、軽イオン等あらゆる放出粒子を測定するシステムの開発を行い、エネルギー・角度微分の包括的な核反応データを取得し、理論計算と比較し、既存の物理モデルやパラメータについて改良・改善を行う事を目的としている。 当該年度では、本研究で開発を進めているシリコン半導体検出器(SSD)-LYSO(Ce)シンチレータ-NE213シンチレータの多層型テレスコープシステムのビーム試験を、12MeV陽子や260-MeVネオンを用いて行った。12MeV陽子を用いた試験では、厚い^9Be、H_2^<18>O、H_2^<nat>Oターゲットから放出される中性子やγ線の二重微分収量(TTY)をO°から120°までの角度範囲で測定し、評価済み核データ(LA150)や理論計算(MCNPX,PHITS)と比較し、本手法の検証を行った。260MeVネオンを用いた試験では、^9Be、^<nat>C、^<nat>Feターゲットから放出される荷電粒子(水素[Z=1]からリン[Z=10])の二重微分断面積(DDX)を30°、60、90°において測定し、理論計算(PHITS:JQMD+GEM)と比較した。本システムが中性子やγ線、軽・重イオン等のあらゆる粒子に対して十分なエネルギー・粒子弁別能で測定が可能であることを示した。 また、軽イオン測定用として用いるLYSO(Ce)シンチレータの発光特性試験を40,80MeVの陽子や50MeVの重陽子、100MeVのヘリウムを用いて行った。実験では入射粒子を様々な厚さのA1箔で減速させ、付与エネルギーに対するシンチレータの発光量の関数を広範囲に取得した。
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Research Products
(8 results)