2011 Fiscal Year Annual Research Report
レトロトランスポゾン由来の遺伝子Peg10による哺乳類胎生機構獲得の検証
Project/Area Number |
22770004
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
小野 竜一 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助教 (10401358)
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Keywords | レトロトランスポゾン / 胎盤 |
Research Abstract |
父性発現インプリンティング遺伝子Peg10が哺乳類で高度に保存されているレトロトランスポゾン由来の遺伝子であり、哺乳類に特異的臓器である胎盤の形成に必須な機能を持っていることを明らかにしている。この結果から、申請者は、レトロトランスポゾンを獲得遺伝子として利用することによって、哺乳類特異的機能である胎生を獲得したという仮説「レトロトランスポゾン獲得による哺乳類の胎生進化」を提唱している。本研究では、Peg10 KOマウスを用いて、レトロトランスポゾンであったPeg10が、どのように胎盤形成に関与しているかを解明することで、哺乳類の胎生進化を解明することを目的としている。 Peg10はCCHC型Zinc fingerモチーフを持つことからDNAに結合する転写因子であり可能性があったことから、Peg10 KOマウスより作製したPeg10 KO TS細胞および野生型TS細胞を材料にPeg10 ORF1抗体を用いてChIP-seqを行った。その結果、Peg10が弱く結合する領域が見つかった。よってPeg10はDNA結合能があると考えられる。 また、Peg10の結合タンパクを単離するために、TS細胞を用いたIP実験、質量分析を行いPeg10結合タンパクの複数同定に至った。
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