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2011 Fiscal Year Annual Research Report

適応遺伝子の時空間動態:イブキ・ハクサンハタザオにおける分子「古」生態学

Research Project

Project/Area Number 22770013
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

森長 真一  東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教 (80568262)

Keywords適応進化 / 次世代シーケンサー / 局所適応 / エコゲノミクス / シロイヌナズナ属
Research Abstract

博物館等に収蔵されている生物標本は、言わば、その個体が生きていた時代の生物学的情報が保存されたタイムカプセルである。本研究では、標本の遺伝子解析による進化過程の直接観察を目的に、モデル植物シロイヌナズナに近縁な野生植物であるイブキハタザオとハクサンハタザオを対象に、伊吹山と藤原岳における局所適応を担う遺伝子の探索と、現生個体と標本個体を対象にしたその遺伝子の時空間動態の解析を行った。はじめに、次世代シーケンサーI11uminaGA IIxを用いて、イブキハタザオ一個体について当1.5run分の解析を行ない、リファレンスゲノムを構築した。このリファレンスには近縁種であるシロイヌナズナのコード領域の90%以上が含まれていた。さらに、伊吹山と藤原岳集団の複数個体を用いて、個体ごとにI11uminaGA IIxとHiseq2000をもちいてゲノム解析を行なった。得られた配列データを、構築済みのリファレンスに対してマッピングを行い、網羅的なSNP(一塩基多型)の検出を行なった。得られた約220万箇所のSNPを対象に、伊吹山と藤原岳の両山においてイブキハタザオとバクサンハタザオで共に大きく分化している遺伝子を探索した結果、87個のSNPを抽出する事に成功した。それらのSNPの41個は遺伝子内あるいはごく近傍に位置し、イオントランスポーター・トライコーム・開花時期・植物ホルモン応答などに関係する遺伝子であった。さらに、伊吹山で標高に沿って大きく分化する遺伝子を対象に当現生個体と標本個体を用いて、その時空間動態を解析した。その結果、遺伝子ごとに挙動が異なり当多くの遺伝子において過去から現在までで必ずしも対立遺伝子頻度が一定ではない事が明らかとなった。

  • Research Products

    (3 results)

All 2011

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results) Book (1 results)

  • [Journal Article] The Selaginella genome identifies genetic changes associated with the evolution of vascular plants2011

    • Author(s)
      Banks, J. A. et al
    • Journal Title

      Science

      Volume: 332 Pages: 960-963

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] シロイヌナズナ近縁種の分布と適応:ゲノムから生態現象へ2011

    • Author(s)
      森長真一
    • Organizer
      日本進化学会第13回大会
    • Place of Presentation
      京都大学(招待講演)
    • Year and Date
      2011-07-31
  • [Book] ゲノムが拓く生態学遺伝子の網羅的解析で迫る植物の生きざま2011

    • Author(s)
      永野惇・森長真一
    • Total Pages
      375
    • Publisher
      文一総合出版

URL: 

Published: 2013-06-26  

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