2012 Fiscal Year Annual Research Report
高等植物におけるGDP-グルコース合成経路とその生理的役割の解明
Project/Area Number |
22770030
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
小竹 敬久 埼玉大学, 理工学研究科, 准教授 (20334146)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 細胞壁 / 糖ヌクレオチド / 多糖類 / アスコルビン酸 / 植物 / GDP-マンノース |
Research Abstract |
大腸菌を用いて、組換えKONJAC1 (rKJC1)、rKJC2、rVTC1(GDP-マンノースピロホスホリラーゼ)を作成し、これらの酵素活性を調べた。rVTC1は、GDP-マンノース合成活性に加えて、弱いGDP-グルコース合成活性を示した。rVTC1にrKJC1やrKJC2を混合したところ、GDP-マンノース合成活性と同様に(平成23年度の報告参照)GDP-グルコース合成活性が増加した。グルコマンナンは、GDP-マンノースとGDP-グルコースから合成されるが、KJCタンパク質はVTC1によるこれらの合成を促進する働きをもつことが示唆された。 GDP-マンノースは、グルコマンナンのほかに、L-アスコルビン酸(ビタミンC)や糖タンパク質のN-結合糖鎖の合成に使われる。シロイヌナズナのkjc1変異体とkjc2変異体、kjc1kjc2二重変異体で、L-アスコルビン酸(ビタミンC)量とN-結合糖鎖の構造を調べた。kjc1変異体では、L-アスコルビン酸量も30%に低下していた。一方で、N-結合糖鎖の構造には変化が見られなかった。kjc2変異体では、Lーアスコルビン酸量は野生型植物と同程度であり、N-結合糖鎖の構造にも変化が見られなかった。また、著しいわい性を示す二重変異体でも、N-結合糖鎖の構造に顕著な変化は見られなかった。 これらのことから、KJCタンパク質にはVTC1によるGDP-マンノースとGDP-グルコースの合成を高める働きがあり、グルコマンナンの合成に加えて、L-アスコルビン酸の合成にも影響することがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] beta-Galactosyl Yariv reagent binds to the beta-1,3-galactan of arabinogalactan-proteins2013
Author(s)
Kitazawa K., Tryfona T., Yoshimi Y., Hayashi Y., Kawauchi S., Antonov L., Tanaka H., Takahashi T., Kaneko S., Dupree P., Tsumuraya Y. and Kotake T.
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Journal Title
Plant Physiology
Volume: 161
Pages: 1117-1126
DOI
Peer Reviewed
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