2010 Fiscal Year Annual Research Report
トランスポゾン・タギング法を用いたドーパ合成酵素遺伝子の探索
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22770033
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
佐々木 伸大 東京農工大学, 大学院・工学研究院, 助教 (80422088)
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Keywords | 代謝生理 |
Research Abstract |
オシロイバナの系統を維持するために、易変性花色株6系統と白色花2系統について挿し木によって増殖することで同じ個体を実験材料として確保することに成功した。まず、DOPA dioxygenase(DOD)遺伝子のゲノム領域を単離するために、DODコード領域を増幅するように設計したプライマーでPCRを行った。しかし、DNAの増幅が見られなかった。そこで、DODコード領域内を増幅するように複数のプライマーを作成し、ゲノムPCRを行ったところ、5'端から200bp下流についてはDNAの増幅が確認された。増幅されたDNA断片の配列を確認したところ、DODのコード領域のbpのところに603bpのイントロン配列が確認された。このプライマーを用いて易変花色株6ラインから抽出したゲノムDNAを鋳型としてPCRを行ったが、全て同じ長さのDNA断片が増幅されたことから、これらのラインではこの領域にはトランスポゾンの挿入が無いものと思われた。そこで、DOD遺伝子のプロモーター領域についてもトランスポゾンの挿入が無いかを確認するために、カセットPCR法を用いてプロモーター領域の単離を行った。その結果、長さの異なる6種類のプロモーター候補領域が単離された。これらの配列は、最も長いもので約900bpの長さであり、このDNA塩基配列の中に他の5種類の配列も含まれていたことから、1種類のDODプロモーター候補領域が獲得された。獲得した配列が、DOD遺伝子のプロモーター領域であることを確認するために、DODコード領域に設計したプライマーと候補プロモーター領域内に設計した3種類のプライマーを用いてPCRを行ったところ、予想される長さのDNA断片が増幅されたことから、獲得されたプロモーター領域がDOD遺伝子のプロモーター領域であることが確認された。
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