2010 Fiscal Year Annual Research Report
植物の茎頂分裂組織に遠隔的に作用するシグナルの制御に関わる分子機構の解析
Project/Area Number |
22770038
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
打田 直行 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助教 (40467692)
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Keywords | 茎頂分裂組織 / UNIタンパク質 / ERECTA / 次世代シークエンサー / 原因変異同定 |
Research Abstract |
植物の地上部器官は全て、茎の上端に位置する茎頂分裂組織(SAM)から生み出される。このSAMに対してSAMの外部から遠隔的に影響を与える作用の存在が示唆されつつあるものの、そこに関わる分子機構はほとんど解明されていない。そこで、本研究においては、SAMの外部で活性化したシグナルがSAM活性に遠隔的に作用する仕組みに焦点を当て、この仕組みに関与する因子を明らかにすることを通じて、その際に働く分子機構を解明することを目的とする。この研究を行うにあたっては、SAMの外部で活性化してSAMに対して影響を与えるシグナルを発生すると想定されるUNIタンパク質、ならびに、このUNIタンパク質に由来するシグナルが働く経路で重要な役割を果たすことをこれまでに明らかにしてきたERECTA受容体キナーゼ、の2つの因子に注目した。本年度は、この経路で働く新たな因子に関する情報を得るために遺伝学的スクリーニングを行い新たな変異体を獲得し、さらにその原因遺伝子の同定を試みた。この際には、次世代シークエンサーを用いて獲得するゲノム全体の配列情報を利用することで、従来の方法とは比べ物にならないほど迅速で発展性の高い原因遺伝子同定法の確立を試み、実際にこの手法によって原因遺伝子の同定に成功した。また、ERECTAには配列に相同性の高いファミリー遺伝子群が存在するが、このERECTAファミリー因子群が協調的に機能することで、UNIタンパク質の発するシグナルの制御に関わっていることを示した。これらの研究成果は、今年度に複数の論文として発表した。
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Research Products
(3 results)