2012 Fiscal Year Annual Research Report
液胞型プロトンピロホスファターゼの局在から見る植物液胞形成の仕組み
Project/Area Number |
22770063
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
西川 繭子(佐藤繭子) 独立行政法人理化学研究所, 機能開発研究グループ, 技師 (80550376)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 植物 / 電子顕微鏡 / 高圧凍結技法 / 液胞 / 液胞膜 |
Research Abstract |
本年度は、液胞型プロトンピロホスファターゼ(V-PPase)に対する環境ストレスの影響を微細構造学的に解析した。V-PPaseは環境ストレス下に置かれた植物個体で活発に機能している可能性があることから、塩ストレスおよび高温ストレスを与えた野生型シロイヌナズナの根端組織について、透過電子顕微鏡観察を試みた。発芽14日目のシロイヌナズナ芽生え根端に対し、塩ストレス処理(150 mM NaCl、24時間)、および高温ストレス(37℃、24時間)を与え、高圧凍結/凍結置換法で電顕試料を調整した。構造観察の結果、高温ストレス処理個体において、変成したタンパク質凝集体を内部に含む、ミトコンドリアと考えられるオルガネラが増加していたものの、液胞膜状の構造体に関しては大きな変化は見られなかった。今後、抗V-PPase抗体による免疫電顕を適用する等、より詳細に解析していく必要がある。またV-PPaseが高密度で局在する複合膜構造体の形態的特徴がオートファゴソームに類似することから、オートファジー関連タンパク質ATG8に対する抗体を用いて、シロイヌナズナ・タバコの芽生え根端に対し免疫電顕を行った。しかし、これまでにポジティブな結果は得られていない。細胞膜を特異的に染色するとされるリンタングステン酸染色法の結果からも、複合膜構造体の性質が細胞膜に近似することが示唆されており、複合膜構造そのものは隔離膜とは異なる可能性が考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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