2010 Fiscal Year Annual Research Report
高圧力NMR法によるポリユビキチンの高次構造変化の解明
Project/Area Number |
22770114
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
北原 亮 立命館大学, 薬学部, 講師 (70512284)
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Keywords | NMR / 高圧力 / 蛋白質 / 高エネルギー構造 / 水和 |
Research Abstract |
高圧力NMR法によりK48結合型ジユビキチンの構造揺らぎ研究を行った。K48結合型ジユビキチンは、ユビキチンのK48側鎖アミノ基と他方のユビキチンのG76主鎖カルボキシル基で共有結合した分子構造を持つ。2つのサブユニットは結合部位周辺で異なる構造を持つため、それぞれを別々に15N安定同位体標識したジユビキチンを作成した(岡崎統合バイオ・加藤晃一教授との共同研究)。ジユビキチンは2つのサブユニットの配向が近接したClosedコンフォメーションと離れたOpenコンフォメーションを有することが知られている。3000気圧の加圧により、2つのサブユニットの配向変化とサブユニット内の構造変化を調べた。HSQC測定から、1H,15N核の化学シフト情報を収集し、15N-スピン緩和測定から、主鎖アミド基のダイナミクス情報を収集した。単体のユビキチンの化学シフト値は、完全なOpenコンフォメーションの良いモデルである。Closedコンフォメーションのモデルとして、K48とG76を環状につないだ環状ジユビキチンを作成した。ジユビキチンの化学シフト値は、加圧とともに単体のそれに近づくためOpenコンフォメーションが安定化されることが分かった。またR2値の増加が一部の領域で確認された。その部位は単体ユビキチンの圧力効果と類似しており、ジユビキチンの各サブユニット内では単体のそれと同様に天然状態(N1)と準安定状態(N2)の間の構造揺らぎが生じていることが示唆された。
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Research Products
(20 results)
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[Journal Article] Structural plasticity of staphylococcal nuclease probed by perturbation with pressure and pH2011
Author(s)
Ryo Kitahara, Kazumi Hata, Akihiro Maeno and Kazuyuki Akasaka, Michael Chimenti, Bertrand Garcia-Moreno, E. Martin A. Schroer, Christoph Jeworrek, Metin Tolan, Roland Winter, Julien Roche, Christian Roumestand, Karine Montet de Guillen and Catherine A. Ro
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Journal Title
Proteins
Volume: 79
Pages: 1293-1305
Peer Reviewed
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[Presentation] High-Energy State Mutant of Ubiquitin2010
Author(s)
Soichiro Kitazawa, Maho Yagi, Kenji Sugase, Koichi Kato, Ryo Kitahara
Organizer
The 4th International Symposium, Molecular Science of Fluctuations toward Biological Functions
Place of Presentation
近江ピアザ(滋賀県)
Year and Date
2010-11-30
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