2012 Fiscal Year Annual Research Report
ゼオライトを結晶化基板材料として用いた汎用的タンパク質結晶化方法の確立
Project/Area Number |
22770116
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
菅原 道泰 独立行政法人理化学研究所, タンパク質結晶構造解析研究グループ, 研究員 (00415192)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | タンパク質 / 結晶化 / X線結晶構造解析 / ゼオライト |
Research Abstract |
合成ゼオライトのモレキュラーシーブを結晶化基板材料として用いた汎用的タンパク質結晶化方法の確立に向けて,最終年度では以下の研究を行った.最初に,本手法によるタンパク質結晶化の実用性を評価するため,回折実験に適した良質単結晶を得るのが困難な膜タンパク質の結晶化を行った.その結果,回折分解能の向上は見られなかったが,本手法により微小結晶のみが析出しやすい膜タンパク質の大幅な結晶サイズの改善に成功した. 次に,本手法による結晶化において,タンパク質の無駄なロスをなくすための効率的なタンパク質結晶化を試みた.これまでの結晶化結果から,細孔サイズ,および含有しているイオンが異なる4種の各モレキュラーシーブがどのようなタンパク質の結晶化に効果があるのかは不明であった.そこで,モレキュラーシーブと相互作用するタンパク質の簡易検出方法を調査した.しかしながら,使用するタンパク質量を考慮すると,それら4種の混合物を用いて小規模結晶化スクリーニングを行い,本手法の効果を確認するのがより効率的であった. 最後に,タンパク質-基盤材料の両結晶間における接触面での格子整合を調査するため,ゼオライト単結晶を用いてタンパク質結晶化を試みたが,良質タンパク質結晶の獲得は困難であった.しかしながら,新たに見出したタンパク質結晶化を促進する細孔性金属含有結晶を用いてタンパク質結晶化を行った結果,得られたタンパク質結晶の格子定数は,使用する物質に依存して変化しており,格子整合の重要性が示唆された.したがって,汎用的にタンパク質結晶化を促進する基板材料は,細孔,金属を有する結晶性物質が適していると思われる.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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