2010 Fiscal Year Annual Research Report
小胞体出口部位ERESにおけるCOPII小胞形成機構の解析
Project/Area Number |
22770121
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
依光 朋宏 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教 (00534364)
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Keywords | 小胞体 / 小胞輸送 / COPII小胞 / ERES |
Research Abstract |
真核細胞において、小胞体からゴルジ体への輸送は小胞体膜上でCOPIIコート因子がSar1のGTP加水分解活性を制御することにより形成されるCOPII小胞を介して行われる。細胞内でCOPII小胞の形成は小胞体出口部位(ERES)で行われている。小胞体膜上においてこのような特異的な領域の形成機構、またERESにおけるCOPII小胞形成の調節機構の詳細はまだ明らかにされていない。一方、生体内においてCOPII小胞形成必須因子Sec16がERESの形成に関与するがその詳細な機能は未知のままである。本研究ではSec16によるERES形成機構の解析を目的としている。Sec16の機能解析が進展していない原因の一つにSec16は精製することが非常に難しい性質を持つことが挙げられる。これに対し本研究代表者は比較的高効率に高純度なSec16を精製することを可能とした。まずこの精製Sec16を用いCOPII小胞形成に関わる一連の反応過程におけるSec16の機能的役割を調べた。トリプトファン残基由来の蛍光の変化を指標としてGTP結合Sar1からGDP結合型への構造変化を調べると、Sec16がCOPIIコート因子によるSar1のGTP加水分解の制御に影響を与えることがわかった。またSec16はそのC末端を介してCOPIIコート因子と相互作用し、この相互作用がGTP加水分解の制御に関与していることが示唆された。以上の結果よりCOPII小胞形成におけるSec16の役割の一端が示唆された。今後更なる解析を進めるために、研究実施計画に示した平面膜系を用いたSec16の機能解析を行っていく。
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Research Products
(1 results)