2010 Fiscal Year Annual Research Report
蛋白質の構造ドメインの自動同定と自動分類とそれに基づく相互作用データベースの構築
Project/Area Number |
22770149
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
金城 玲 大阪大学, 蛋白質研究所, 准教授 (30370117)
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Keywords | 蛋白質の機能予測 / 相互作用モチーフ / 構造比較 / 配列比較 |
Research Abstract |
本年度はまず、蛋白質間相互作用面の原子レベルでの網羅的比較、分類を行い、以下のことを明らかにした。すなわち、低分子結合部位の場合とは異なり、蛋白質間相互作用においては、相互作用面の類似構造はコイルドコイル等ごく一部の例外を除き、全て相同蛋白質間でしか見られない、ということである。この結果はJ.Mol.Biol.誌に発表された(Vol.399, pp.526-540)。これらの結果に基づき、本年度はさらに構造ドメインよりもより機能との関連性がより直接的な複合構造モチーフという概念を、低分子リガンド、蛋白質、及び核酸相互作用部位に基づいて定義し、それの総当たり比較と分類を試みた。さらに網羅的な配列比較によって定義されたサブファミリーと複合および単純モチーフとの対応をしらべた。この構造および配列の網羅的比較の際には、現在立体構造が知られている蛋白質の全ての生物学的単位を用いた。 その結果、配列の類似性に基づいた機能予測の可能性と限界がより明らかになったと考えられる。すなわち、複数の機能をまとめて捉えた方が、配列サブファミリーに対してより特異的で、より網羅的な機能の割り当てをすることが可能になることが明らかとなった。この結果は現在投稿準備中である。
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Research Products
(15 results)