2012 Fiscal Year Annual Research Report
熱帯熱マラリアワクチン抗原SERA5タンパク質の立体構造解析
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22770151
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
八木 正典 大阪大学, 微生物病研究所, 特任研究員 (60452463)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | マラリア / ワクチン / 構造物性 / SE36 |
Research Abstract |
WHOによると、2010年における熱帯、亜熱帯地域でのマラリアによる死者は66万人、感染者は2億1900万人と推定されており、効果的なマラリアワクチンの実用化が期待されている。現在、我々のグループで開発しているSE36は、ウガンダにおける第Ib相臨床試験において発症防御効果が示され、実用化が期待されるワクチン候補抗原である。 SE36は、120 kDaからなるSERA5と呼ばれるタンパク質のN末端ドメインに由来する。本研究ではSERA5、特にSE36に相当する領域についての物理化学的性質や高次構造情報を明らかにすることで、SE36ワクチンの品質の管理と評価、また効率的なワクチンの生産と改良に繋がる基盤を築くことを目的としてきた。 本研究では、構造物性解析に適した高純度、高品質のタンパク質を得るための条件検討および物性測定を繰り返し行い、その結果、SE36のC末端側を短くしたものが、SE36領域のコア構造として安定に存在しうることを明らかにした。最終年度では、安定かつ大量に発現することのできるC末端の位置と発現条件をさらに検討し、効率的に発現できるC末端の詳細な位置、発現誘導温度、大腸菌株の組み合わせを見出だした。これまでのSE36では、その精製の過程で変性処理を行っており、可溶性かつ単量体として精製することが困難であったが、本研究ではそれを可能にした。 今後は、本研究で確立した方法でSE36領域のタンパク質を作製、精製し、引き続きその立体構造解析を試みるとともに、変性過程を経ずに作製されたSE36抗原を用いて、立体構造の違いによる抗原性や抗体による認識の違いを明らかにしていきたいと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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