2010 Fiscal Year Annual Research Report
神経突起形成とリモデリングにおけるセプチン細胞骨格の解析
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22770192
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
上田 奈津実 (石原 奈津実) 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助教 (60547561)
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Keywords | 細胞骨格 / 神経細胞形態 |
Research Abstract |
細胞骨格系は細胞分裂・細胞運動・形態形成・物質輸送などの生命現象を支える構造基盤である。細胞骨格系を構成する重合性蛋白質にはアクチン、チューブリン、中間径フィラメント、セプチンなどがある。進化的に保存された細胞骨格系自己集合性蛋白質の代表格はアクチンとチューブリンである。一方で、非コンベンショナルな自己集合性蛋白質に分類される細胞骨格系がセプチンである。昨年度より申請者が助教として所属する木下研究室はセプチン系を中心に細胞骨格系の研究を行っている(Curr Opin Cell Biol 2006, 2008など)。これまでに、マウスでは13種類の遺伝子に由来するセプチンが多様な組み合わせでヘテロオリゴマーを形成すること、微小管、アクトミオシンと相互作用して種々の細胞現象に関与することなどを示してきた。セプチンを最も大量に発現する組織は脳であり、神経やグリアでの機能が当該分野の焦点といえる。しかし、セプチン系の多機能性と機能重複のために、これまでに作製された遺伝子破壊マウスの多くは胎生初期に致死となるか軽微な異常しか示さず、神経系のセプチン細胞骨格の生理機能は不明である。そこで本研究では、神経突起伸展におけるセプチンの役割、微小管制御機構、微小管・アクチンとの協調作用を生理的なコンテクストで明らかにすることを目指した。 本年度の研究により、大脳皮質形成の初期発達過程において、セプチンが軸索ならびに樹状突起発達に貢献することを複数の実験系で明らかにした(Ageta-Ishihara et al.投稿準備中)。
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Research Products
(12 results)