2011 Fiscal Year Annual Research Report
脊椎動物の体幹部に前後軸の特異性をもたらす分子機構の解析
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22770208
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
川村 哲規 埼玉大学, 大学院・理工学研究科, 助教 (10466691)
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Keywords | ゼブラフィッシュ / 発生 / パターニング / 突然変異体 / 軸形成 / スクリーング |
Research Abstract |
ヒトを始めとする脊椎動物のからだには、前後軸に沿って肋骨や四肢等、特徴的な形態がみられる。このような前後軸に沿った位置情報による違いは、発生過程において確立される特異性によってもたらされ、ショウジョウバエの遺伝学解析を端尾とした研究から、Hox遺伝子群が中心的な役割を果たすことが知られている。しかしながら、ショウジョウバエおよび脊椎動物におけるHox遺伝子群がこのようなパターンを形成し前後軸に沿ったアイデンティティーを決めていることはこれまでの多くの研究結果から支持されているが、脊椎動物の胚発生においては、この秩序だった発現パターンがどのようにして形成されるのかに関しては殆ど分かっていない。本研究では、ゼブラフィッシュ胚を用いた突然変異体スクリーニングにより、Hox遺伝子の発現異常を示す変異体を単離することを目標としている。これまでに行ってきた突然変異体スクリーニングの結果、初期発生において異常を呈する変異体を少なくとも13種類同定した。そのうち、興味深い表現形を示す突然変異体のひとつについて、責任遺伝子を明らかにするために、ポジショナルクローニングを行い、現在約1cMに存在するSSLPマーカーを同定した。現在、その責任遺伝子を明らかにすることと同時に、突然変異体の表現形の解析を進めている。また、Hox遺伝子群の発現制御には、染色体レベルでは発現制御機能が関与していることが報告されている。そこで、ゼブラフィッシュで特定の遺伝子座のポジショニングを可視化できる系を構築している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在までに、ゼブラフィッシュを用いた突然変異体スクリーニングにより興味深い表現系を示す突然変異体を複数系統単離している。また、特定の遺伝子座のポジショニングを可視化できる系についても、現在トランスジェニック・ラインを作製する段階にある。
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Strategy for Future Research Activity |
単離した突然変異体について、詳細な解析を進めると同時に原因遺伝子の同定を行っていく。さらに、突然変異体スクリーニングを継続的に行い、さらに興味深い変異体を単離することとする。また、核内での遺伝子座のポジショニングを解析する系も構築していく。
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Research Products
(1 results)