2010 Fiscal Year Annual Research Report
自然免疫における祖先型TIRドメインをもつシグナル分子の機能と分子進化の解析
Project/Area Number |
22770232
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
日比野 拓 埼玉大学, 教育学部, 准教授 (60513835)
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Keywords | Toll-like receptor / ウニ / 棘皮動物 / 自然免疫 |
Research Abstract |
自然免疫におけるToll様受容体とそのシグナル分子は、特徴的なTIRドメインを介しシグナルを伝達する。近年、ウニ・ゴカイ・ナメクジウオ等の海産無脊椎動物のToll様受容体は、多重遺伝子族を形成していることが明らかになり、脊椎動物のToll様受容体とは異なる働きが示唆されている。それに加えて、これらの海産無脊椎動物にのみ、典型的なMyD88とSarmとは異なるTIRドメインをもつシグナル分子Sarm-likeとMyD88-likeが存在していることが明らかになった。本研究では、バフンウニ発生過程におけるこれらのシグナル伝達遺伝子の発現と機能を解析し、海産無脊椎動物のToll様受容体が多重遺伝子族を形成していることとリンクしているかどうかを明らかにすることを目的とする。 まず、MyD88LikeとSarm-likeの発現がウニの発生過程にみられるかどうかをTranscriptome、Microarrayデータに照合した。現在までに発現が確認できた1種のMyD88Likeと5種のSarm-like遺伝子のcDNA断片をクローニングした。cDNA断片をもとにWhole-mount in situ hybridization (WMISH)法で発現解析を行っているところである。 Toll/TLRシグナル伝達の下流遺伝子として、ショウジョウバエでは抗菌ペプチドが、脊椎動物ではサイトカインが知られている。現在までにバフンウニから2種の抗菌ペプチド遺伝子と2種のサイトカイン様遺伝子をクローニングした。これらの遺伝子もWMISHにより発現解析を行っている。
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Research Products
(2 results)