2011 Fiscal Year Annual Research Report
カンキツ果実におけるキサントフィル調節メカニズムの解明
Project/Area Number |
22780020
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
加藤 雅也 静岡大学, 農学部, 准教授 (10432197)
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Keywords | カンキツ / カロテノイド / キサントフィル / 遺伝子発現 |
Research Abstract |
カロテノイド含量・組成の異なるウンシュウミカン、バレンシアオレンジ、リスボンレモンの砂じようを培養し、カロテノイド含量・組成ならびにカロテノイド関連遺伝子の発現に対するLEDを用いた光照射の影響を調査した。ウンシュウミカンの培養砂じようでは、青色およびUV-Aの光照射区で、Controlよりも総カロテノイド含量が増大した。バレンシアオレンジでは、青色、青+赤色およびUV-Aの光照射区で、Controlよりも総カロテノイド含量が増大した。リスボンレモンでは、すべての光照射区で、Controlよりも総カロテノイド含量が増大した。ウンシュウミカン、バレンシアオレンジ、リスボンレモン3種いずれも、培養4週の青色および青+赤色の光照射区で、ControlよりもCitPSYの遺伝子発現が増大した。ウンシュウミカンでは、培養4週の青色および青+赤色の光照射区で、ControlよりもCitHYbの遺伝子発現が増大した。一方、培養2週の青色の光照射区で、Controlよりもカロテノイドの代謝分解に関わるCitNCED2およびCitNCED3の遺伝子発現が減少していた。また、培養4週の青色の光照射区で、CitLCYeの遺伝子発現が増大した。バレンシアオレンジでは、培養4週の青色の光照射区で、CitPDS,CitZDSおよびCitHYbの遺伝子発現が増大した。一方、培養2週の青色および青+赤色の光照射区で、ControlよりもCitNCED2およびCitNCED3の遺伝子発現が減少していた。また、培養4週の青色および青+赤色の光照射区で、CitLCYeの遺伝子発現が増大した。以上の結果から、カンキツ培養砂じように青色を含む光照射を行うことで、CitPSY、CitNCED2、CitNCED3およびCitLCYeの遺伝子発現が変動し、カロテノイド含量が増大することが示唆された。
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