2010 Fiscal Year Annual Research Report
アゲハチョウ成虫の配偶行動に作用するインフォケミカルに関する研究
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22780047
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| Research Institution | Hiroshima University |
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Principal Investigator |
大村 尚 広島大学, 大学院・生物圏科学研究科, 准教授 (60335635)
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| Keywords | アゲハチョウ / 体表脂質 / 香気成分 / 配偶行動 / 種間差 / 雌雄差 / 味覚感覚子 / 成分分析 |
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| Research Abstract |
1.アゲハチョウ体表脂質組成の種間差、雌雄差の有無を把握することを目的とし、羽化後3日齢の飼育個体を用いて試料抽出、GC-MSによる化学分析を実施し、ナミアゲハ、キアゲハ、クロアゲハ、シロオビアゲハ、ジャコウアゲハ、ベニモンアゲハの成虫体表(脂質)成分および香気成分の網羅的解析を行った。各種アゲハチョウの脂質組成は種特異的であり、ナミアゲハ、キアゲハでは雌雄差が明瞭でなかったのに対し、残る4種では有意な雌雄差が認められた。また、ジャコウアゲハとベニモンアゲハからはセスキテルペンと推定される特徴的な香気成分が検出された。この他、ナガサキアゲハオナガアゲハ、カラスアゲハ、モンキアゲハの試料調製を完了した。
2.ナミアゲハシロオビアゲハ、ジャコウアゲハ雄成虫の肢〓節表面構造を電子顕微鏡で観察し、毛状味覚感覚子の形状、配置を把握した。脂溶性物質に対する毛状味覚感覚子の応答をチップレコーディング法で測定する予備試験を行った。応答のS/N比が十分ではなく、測定方法を改善して再度試験を行う予定である。
3.接触性インフォケミカルが作用すると考えられるアゲハチョウ配偶行動の要素を明らかにするために、ナミアゲハシロオビアゲハの求愛→配偶行動を撮影、画像解析を試みた。しかし、野外網室という半自然条件下で一連の配偶行動を行う個体数が少なく、要素解析が十分行えていない。次年度も引き続き観察を行う予定である。
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Research Products
(3 results)
