2011 Fiscal Year Annual Research Report
ビフィズス菌のβ-アラビノオリゴ糖鎖代謝機構に関わる糖質分解酵素群の解析
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22780094
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
藤田 清貴 鹿児島大学, 農学部, 助教 (20381189)
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Keywords | 糖質分解酵素 / 糖鎖 / プレバイオティクス / β-アラビノオリゴ糖鎖 / ビフィズス菌 / 腸内細菌 / エクステンシン / 資化性 |
Research Abstract |
本年度は、ビフィズス菌Bifidobacterium longumから見いだしたβ-アラビノオリゴ糖鎖に対する分解酵素群のうち、α-L-アラビノフラノシダーゼ(HypAA)及びβ-L-アラビノフラノシダーゼ(HypBA1)の諸性質の解析を中心に研究を行った。その結果、HypBA1がβ-L-アラビノビオシダーゼ(HypBA2)により切断されて生ずるβ-L-アラビノビオース(β-Ara_2)を切断するアノマー保持型の菌体内酵素であることを明らかにした。HypBA1は、既知の酵素との相同性を有しない新規性が認められ、糖質加水分解酵素ファミリーGH127に登録された。また、HypAAが、β-アラビノオリゴ糖鎖(Ara_4-Hyp)の非還元末端に存在するα1,3結合を特異的に切断するGH43α-L-アラビノフラノシダーゼであることを明らかにした。さらに、Ara_4-Hyp及びβ-Ara_2を炭素源としてB.longumが生育出来ることを明らかにし、それらの洗菌菌体のHypAA及びHypBA2の酵素活性と、破砕菌体を用いてのHypBA1の酵素活性を確認した。なお、L-アラビノース及びグルコースで培養した菌体に酵素活性が検出されなかったことから、本酵素群はβ-アラビノオリゴ糖鎖により誘導生産されると考えられる。これらの結果から、β-アラビノオリゴ糖鎖はB.longumの菌体表層に局在するHypAAとHypBA2により切断された後に菌体内に取り込まれ、HypBA1の作用を受けてL-アラビノースに分解された後、L-アラビノース代謝経路を経て資化されると考えられる。
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Research Products
(10 results)
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[Presentation] Characterization of novel glycosidases involved in the degradation of Hyp-linked oligoarabinosides2011
Author(s)
Fujita, K., Sakamoto, S., Takashi, Y., Ono, Y., Obuchi, E., Kitahara, K., Suganuma, T.
Organizer
9th Carbohydrate Bioengineering Meeting (CBM9)
Place of Presentation
Lisbon, Portugal
Year and Date
2011-05-16
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