2010 Fiscal Year Annual Research Report
ユニークな基質特異性を持つグリコシダーゼの機能解明から有用糖鎖合成酵素への変換
Project/Area Number |
22780095
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Research Institution | Ishikawa Prefectural University |
Principal Investigator |
本多 裕司 石川県立大学, 生物資源環境学部, 准教授 (40399382)
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Keywords | グルコサミニダーゼ / Photobacterium / Vibrio / アノマー反転型酵素 |
Research Abstract |
特殊な環境下で生育する微生物のゲノムには、新規なグリコシダーゼ遺伝子が存在する可能性が秘められている。本研究ではゲノム配列が解読された深海性細菌Photobacterium profundum SS9からβ-グリコシダーゼ様蛋白質の遺伝子(PBPRA0520)をクローニングするとともに、大腸菌を宿主とした大量発現系を確立した。 PBPRA0520蛋白質の基質特異性を調べるために、様々なグリコシド結合した多種多様なオリゴ糖に対する加水分解産物を薄層クロマトグラフィーや高速液体クロマトグラフィーを用いて分析した。その結果、セロオリゴ糖類とキトサンオリゴ糖類に作用させたときに、加水分解生成物が検出された。これらのオリゴ糖類に対する加水分解活性を速度論的に解析すると、本酵素はキトサンオリゴ糖に対する加水分解活性が高い事を解明した。さらに、本酵素はp-ニトロフェニル-β-D-グルコサミニドからp-ニトロフェノールを遊離させたことから、本酵素はキトサンオリゴ糖の非還元末端から加水分解して、グルコサミンを遊離させるエキソ-β-D-トグルコサミニダーゼであることが示唆された。 また、本酵素によるキトサンオリゴ糖の加水分解活性を^1H-NMRで分析すると、α-アノマー型のグルコサミンが検出された。これまでに報告されていたエキソ-β-D-グルコサミニダーゼはアノマー保持型酵素であったが、本酵素は新規なアノマー反転型のエキソ-β-D-グルコサミニダーゼであることが判った。
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Research Products
(2 results)