2012 Fiscal Year Annual Research Report
ユニークな基質特異性を持つグリコシダーゼの機能解明から有用糖鎖合成酵素への変換
Project/Area Number |
22780095
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Research Institution | Ishikawa Prefectural University |
Principal Investigator |
本多 裕司 石川県立大学, 生物資源環境学部, 准教授 (40399382)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | エキソ-β-D-グルコサミニダーゼ |
Research Abstract |
特殊な環境下で生育する生物のゲノムには、新規なグリコシダーゼ(GH)遺伝子が存在する可能性が秘められている。我々は2,500 mの深海から発見されたPhotobacterium profundum SS9からファミリー9に属するGH遺伝子をクローニングして組み替え体酵素を作製した。本酵素はキトサンオリゴ糖[(GlcN)n, n = 重合度]を結合加水分解するアノマー反転型エキソ-β-D-グルコサミニダーゼであった。通常、アノマー反転型酵素は糖転移反応を触媒しないが、触媒基を置換した変異型酵素とフッ化糖を反応させると糖鎖合成酵素に変換できる。本研究では、アノマー反転型酵素である本酵素を糖鎖合成化するために、触媒基を置換した様々な変異型酵素を作成した。また、糖鎖合成酵素化にはグルコサミンのフッ素誘導体が糖供与体として必要となるので、その合成法を確立した。 本年度は、アノマー反転型エキソβ-D-グルコサミニダーゼの糖鎖合成酵素化を目的とし、触媒に関与しているアミノ酸残基を置換した様々な変異型酵素を作成した。さらに、これらの酵素の加水分解能とフッ化糖(α-GlcN-F)に対する反応性を検討した。野生型酵素の基質フリー構造とGlcN複合体のX線結晶構造解析から、本酵素の触媒に関与しているアミノ酸残基がD139、D143、およびE555であると考えられた。これらのアミノ酸残基をアラニンに置換した変異型酵素(D139A、D143A、E555A)を作成した。これらの変異型酵素の加水分解活性を測定した結果、全ての変異型酵素の加水分解活性は大幅に低下していた。また、これらの変異型酵素にα-GlcN-Fを作用させると、D139AだけがGlcN2とα-GlcN2-Fを生成する事を見いだした。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)