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2010 Fiscal Year Annual Research Report

カロテノイドによるテロメラーゼ阻害と食品成分間相乗効果の解明

Research Project

Project/Area Number 22780126
Research InstitutionNigata University of Phermacy and Applied Life Sciences

Principal Investigator

永塚 貴弘  新潟薬科大学, 応用生命科学部, 助教 (30445895)

Keywordsテロメラーゼ / カロテノイド / 相乗効果 / シグナル伝達 / 抗癌
Research Abstract

80%以上のヒト癌組織に検出され、細胞に無限増殖能を与える酵素“テロメラーゼ”は、癌診断の新たなマーカーとしての利用が期待される一方で、その酵素活性の阻害による癌治療への応用が近年世界的に注目を集めている。申請者はテロメラーゼ阻害物質を食品成分から探索した結果、カロテノイドの一種であるβ-カロテンを新たに発見した。そこで平成22年度では、1)カロテノイドによるテロメラーゼ抑制効果とその作用機序の解明、2)カロテノイドのテロメラーゼ抑制作用に影響を及ぼす食品成分の探索、についての基盤的解明を図ることを目的とした。
β-カロテンは癌遺伝子c-mycとテロメラーゼ触媒サブユニットhTERTの遺伝子発現を抑制することで、テロメラーゼ活性を転写レベルで阻害することがわかった。β-カロテンを単独で癌細胞に処理すると、生理的な条件よりも比較的高濃度でテロメラーゼ活性を阻害するが、ビタミンE(α-トコフェロール)をβ-カロテンと同時に処理すると、生理的なβ-カロテン濃度(5μM)でもテロメラーゼの有意な阻害効果が認められた。
以上より、β-カロテンによるテロメラーゼ活性阻害の分子機構の一端を解明し、その効果を飛躍的に高める食品成分を見出した。これらの成果は食品成分による癌予防に結びつくと期待されるため、食品学、栄養学、生化学にとどまらず、薬学や医学の分野に大きく展開できると考えられる。また、食品成分を高付加価値化できるために食品産業の活性化が図られるとともに、高齢化が進む日本人の健康維持への貢献や増大する国民医療費の抑制にもつながる可能性があるため、社会的意義と波及性が大きい。

  • Research Products

    (5 results)

All 2011 2010

All Presentation (4 results) Book (1 results)

  • [Presentation] トコトリエノールによるテロメア短縮抑制2011

    • Author(s)
      永塚貴弘
    • Organizer
      日本農芸化学会
    • Place of Presentation
      京都女子大学(京都)
    • Year and Date
      2011-03-27
  • [Presentation] アマドリ型糖化リン脂質によるテロメラーゼの活性化2010

    • Author(s)
      小野祐一
    • Organizer
      日本メイラード学会
    • Place of Presentation
      お茶の水女子大学(東京)
    • Year and Date
      2010-09-17
  • [Presentation] アマドリ型糖化リン脂質の癌テロメラーゼ活性に与える影響2010

    • Author(s)
      小野祐一
    • Organizer
      日本栄養・食糧学会
    • Place of Presentation
      アスティとくしま(徳島)
    • Year and Date
      2010-05-23
  • [Presentation] トコトリエノールによるテロメア短縮の抑制効果2010

    • Author(s)
      永塚貴弘
    • Organizer
      日本栄養・食糧学会
    • Place of Presentation
      アスティとくしま(徳島)
    • Year and Date
      2010-05-22
  • [Book] 機能性食品の作用と安全性百科2011

    • Author(s)
      永塚貴弘
    • Publisher
      丸善出版(印刷中)

URL: 

Published: 2012-07-19  

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