2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22780130
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Research Institution | Kyushu Nutrition Welfare University |
Principal Investigator |
大貫 宏一郎 九州栄養福祉大学, 食物栄養学部, 講師 (50378668)
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Keywords | 動物行動 / 精神機能性 / 生理心理 / ビジランス / 月桂樹 / ヤマブシタケ |
Research Abstract |
本研究は、精神機能に影響を与える機能性食品成分などをスクリーニングする総合的な実験システムを構築することを目的としている。その目的を達成するため、マウスの行動テストバッテリーを用いて、一般食品やその中に含まれる新規物質が精神に与える影響を探索し、その成果をヒトで検証することを試みている。本年度は、薬草や香辛料として利用されている月桂樹の効果をヒトで検証し、注意力の低下を抑制する結果が得られた。また、ヤマブシタケを含有する食品の効果を実験動物でも検討を行った。 月桂樹の香気成分を被験者に提示して、ビジランスという注意力の指標を評価した。また、自律神経活動や気分尺度も評価した。月桂樹の香気成分が高濃度である場合、香りの嗜好により結果が個人間で異なっていた。低濃度で提示した場合、注意力の低下が対照群に比べて有意に抑制された。ヤマブシタケ含有食品の動物実験での評価では、特に脳神経系への影響を観察することができず、単純にヒトと動物で同等の評価ができることではないことが確認された。ヤマブシタケ含有食品については、顕著な体脂肪減少効果を確認することができ、その方向性での研究継続を行っている。 以上、動物行動実験系やヒトの主観的評価方法により、食品の機能性を検証することができた。
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Research Products
(2 results)