2012 Fiscal Year Annual Research Report
一分子解析による食品成分間相互作用が吸収に及ぼす影響の解明
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22780131
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Research Institution | 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
Principal Investigator |
小堀 俊郎 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 食品総合研究所食品工学研究領域, 主任研究員 (10353971)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 暗視野顕微鏡 / リポソーム |
Research Abstract |
Caco-2細胞と金粒子の相互作用解析を暗視野顕微鏡で解析した。粒径の異なる粒子に対して観察したところ、正の表面電荷を持ちかつ粒径が小さい粒子ほど細胞に吸着しやすいことを明らかにした。次に、機能性成分のキャリアーとして期待されるリポソームと細胞との相互作用を暗視野顕微鏡で観察できるかを検討した。まず、孔径50, 100, 200 nmのメンブレンフィルターにて調製した単層ベシクルを観察したところ、いずれも白色の粒子として確認できた。これらをシート状に培養した細胞に添加したところ、細胞と単層ベシクルからの散乱光の色調が類似しリポソームの位置を確認するには至らなかった。そこで、赤色の色調を持つ金粒子をマーカーとしてリポソームに内包して細胞との相互作用を可視化することを試みた。金内包リポソームはリン脂質懸濁液に金ナノ粒子を添加してからメンブレンフィルターに通すことにより調製した。その後、塩濃度を高めて遊離のリポソームあるいはリポソームの外表面に付着した金粒子を沈殿させた後、上清をゲル濾過カラムに通して均一な金粒子内包リポソームを得た。単一粒子の散乱スペクトルを測定したところ、金の内包化により散乱強度が約2倍に上昇し、スペクトルのピーク波長が長波長側にシフトした。またこれにより細胞培養液中に浮遊するリポソームの位置が単粒子レベルで確認できるに至ったが、卵フォスファチジルコリンでは相互作用は見られず、粒子表面の物性が細胞との相互作用に影響すると思われる。一方、局在マーカーとしての金粒子が適用できることが判明したため、オリゴペプチドの細胞表面での相互作用の可視化を目指して金粒子の表面にジスルフィド結合を介してPepT1の基質を結合させる条件を最適化し、このペプチド修飾金粒子を用いて細胞表面あるいは再構成膜上のPepT1との相互作用の可視化条件の検討を開始した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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