2010 Fiscal Year Annual Research Report
土石流における先端部形成が流動の間欠性に与える影響
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22780140
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
堀田 紀文 筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 准教授 (00323478)
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Keywords | 土石流 / 土砂災害 / 防災 / 混合粒径 |
Research Abstract |
平成22年度は,可変勾配水路を用いて,土石流先端部の形成過程を把握するために水路実験を実施した.実験は,複数の粒径の異なる土砂を用いて均一粒径と混合粒径(二粒径)の条件で行った.実験と数値計算の結果を比較したところ,均一粒径では,既存の構成則が土石流の発達とそれに伴う先端部形成を流速の変化とあわせて良好に再現することが明らかになった.それに対して混合粒径では実験と数値計算の対応が見られなかった.混合粒径実験との比較に用いた計算は,実験に用いた二粒径の平均粒径,大粒径,小粒径の3通りで行った.実験結果は平均粒径とは対応せず,小粒径による計算結果との対応を見せた.高速ビデオカメラによる流れ内部での流速分布の結果と合わせて検討したところ,混合粒径土石流における次のような流動メカニズムが示唆された.土石流の本体部では,逆グレイディング現象によって,大粒径が流れ表面に集中する.流れ表面部は流速が大きいため,大粒径が選択的に土石流の先端部に運ばれる.また,応力の大部分を受け持つ路床近傍には小粒径が占めるようになるため,混合粒径土石流の発達過程において,流れの抵抗は構成則を小粒径で解いたものに近づく. 実験初期のデータを取りまとめて,砂防学会において発表した.また,混合粒径土石流における微細粒子の混入が流れに与える影響についても,実験的によって確認した.その他,土石流先端部における応力構造を間隙水圧の測定結果に基づいて検討した結果をを投稿し,受理された.
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Research Products
(1 results)