2012 Fiscal Year Annual Research Report
樹木の木部細胞壁形成における遺伝子発現制御機構の解明
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22780161
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
鈴木 史朗 京都大学, 生存圏研究所, 助教 (70437268)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 転写因子 / ポプラ / セルロース / ヘミセルロース / リグニン / 二次木部 / ゲノム / MYB |
Research Abstract |
本研究では、樹木の二次木部の細胞壁形成過程における遺伝子発現制御機構の概略を明らかにするため、木質成分のうち、二次木部の主要細胞壁成分(セルロース、ヘミセルロース、リグニン)の生合成に焦点を絞り、これらの生合成を制御する新規転写因子を同定し、転写因子を介した遺伝子発現制御機構を明らかにすることを目的としている。この目的を達成するため、1)転写因子遺伝子の候補の選定、2)転写因子遺伝子発現量の定量、3)転写因子遺伝子の全長cDNAのクローニング、4)全長cDNAを過剰発現および発現抑制させた形質転換体の作出、5)表現型解析、6)形質転換体の細胞壁成分の解析、7)転写因子が制御する下流遺伝子の同定および定量、8)トランスアクティベーションアッセイによる転写因子の活性評価、を行うことを計画した。本年度は、このうち7)および8)を行った。新規転写因子MYB17に転写活性化ドメインVP16およびエストロゲンレセプターhERを接続した融合タンパク質(MYB17-VP16-hER)をポプラで過剰発現させ、エストラジオールの添加によってMYB17-VP16-hERの機能発現が行われるような形質転換体を作成した。次に、エストラジオールの添加後の遺伝子発現解析を行った。その結果、木質形成関連の転写因子遺伝子や酵素遺伝子がエストラジオール添加によって多数誘導されることが明らかとなった。一方、トランスアクティベーションアッセイにより、MYB17は弱い転写抑制因子であることが見出されたが、VP17を接続すると転写活性化因子となり、転写抑制ドメインのSRDXを接続すると転写抑制の程度が増加することが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)