2012 Fiscal Year Annual Research Report
木質構造物の剛性偏心・耐力偏心を考慮した弾塑性挙動の解明
Project/Area Number |
22780162
|
Research Institution | Building Research Institute |
Principal Investigator |
荒木 康弘 独立行政法人建築研究所, その他部局等, その他 (40435582)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | 平面併用構造 / 木質構造 / 集成材フレーム / 耐力偏心 |
Research Abstract |
H24年度は、震災の影響で実施できなかった23年度実施予定の振動台実験を実施した。 試験体は3.64m×3.64m、高さ2.8mの1層箱型試験体で、加振方向および加振直交方向に2構面を有する。加振方向には集成材フレーム及び耐力壁を1構面ずつ、加振直交方向には加振方向と同性能の耐力壁を有する。集成材フレームの接合形式は引きボルト形式とし、部材断面と接合ボルトの断面と材種を変化させることにより、「低剛性高靱性タイプ」と「高剛性低靱性タイプ」の2種類を設け、計2体について実験を実施した。試験体にはフレームと耐力壁の短期許容せん断耐力の単純和がC0換算で0.2となるように錘を設置した。また各構面の加速度、各構面の層間変位、脚部および接合部の相対変位を加速度計及び変位計により、加振方向の鉛直構面の水平力を荷重計により計測した。加振波は日本建築センター波(以下「BCJ波」)のLevel1(100galに調整)およびLevel2(100%:355gal)を入力した。加振結果について、低剛性高靱性、高剛性低靱性タイプともにLevel1(100gal)では損傷は確認されず、弾性範囲の応答であった。一方、Level2(355gal)では、両タイプとも最大で1/20rad.を超える応答変位となった。フレームの破壊性状について、低剛性高靱性タイプでは接合ボルトに塑性変形が生じたが柱梁部材に割れ等の損傷は確認されなかった。一方高剛性低靱性タイプでは、引きボルト接合部のボルト定着部の木部せん断破壊がすべての接合部で生じていた。Level2加振時の両試験体の応答変位について、高剛性低靱性タイプのボルト定着部での木部せん断破壊が生じた際に変形が大きくなったが、加振終了時の最大変位は同程度となり、また加振中両者に大きなねじれ変形は生じなった。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|