2011 Fiscal Year Annual Research Report
魚類に特徴的な脂質蓄積に関与する制御因子Foxo1およびPPARγの機能解析
Project/Area Number |
22780190
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
金子 元 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教 (30466809)
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Keywords | PPARγ / Foxo1 / トラフグ / マダイ / 資質蓄積 / LPL / 転写因子 / リポタンパク質 |
Research Abstract |
噛Foxo1およびPPARγは,それぞれ単独で脂質蓄積を抑制および促進する転写因子であるが,PPARγの脂質蓄積促進作用はFoxo1との結合によって阻害される。本研究では,脂質の組織分布が顕著に異なるマダイおよびトラフグにつきFoxo1およびPPARγの機能解析を行い,両分子が魚類の魚種特異的な脂質蓄積に果たす役割を明らかにすることを目的とする。 昨年度までに,トラフグFoxo1がPPARγとin vitroで結合することを明らかにしている。本年度は,トラフグおよびマダイにおけるPPARγの組織分布を検討し,本分子が魚類の脂質蓄積に果たす役割を検討した。さらに,PPARγの下流で機能する酵素リポタンパク質リパーゼ(LPL)の組織分布についても両魚種で組織分布を調べるとともに,今後の展開に備えて抗体を作製した。 PPARγのmRNAはトラフグ筋肉では検出されなかったが,マダイ筋肉ではわずかに検出された。また,LPLのmRNA量は,トラフグの肝臓では筋肉のそれぞれ63および29倍と顕著に高かった。一方,マダイでは筋肉と比較して,肝臓ではそれぞれ3.0および21倍,脂肪組織ではそれぞれ7.8および6.7倍であった。以上の結果は,トラフグ筋肉ではPPARγが機能していないためLPLの転写量が低く,脂質が蓄積しない可能性を示している。 LPL抗体の作製にあたっては,様々な魚種で利用できるようにトラフグ、ゼブラフィッシュ、ニジマス、メダカ、ヒト、マウスLPLの共通配列を抗原とした。作製した2種類の抗血清を用いてウエスタンブロットを行ったところ,対応するペプチドがそれぞれ認識された。
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Research Products
(10 results)
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[Journal Article] Correlation with larval body size of mRNA levels of growth hormone, growth hormone receptor I and insulin-like growth factor I in larval torafugu Takifugu rubripes2011
Author(s)
Kaneko G, Furukawa S, Kurosu Y, Yamada T, Takeshima H, Nishida M, Mitsuboshi T, Otaka T, Shirasu K, Koda T, Takemasa Y, Aki S, Mochizuki T, Fukushima H, Fukuda Y, Kinoshita S, Asakawa S, Watabe
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Journal Title
J Fish Biol
Volume: 79
Pages: 854-874
DOI
Peer Reviewed
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