2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22780195
|
Research Institution | Fisheries Research Agency |
Principal Investigator |
今村 伸太朗 独立行政法人水産総合研究センター, 中央水産研究所, 主任研究員 (80510007)
|
Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | オートファジー / ゼブラフィッシュ |
Research Abstract |
魚類胚発生におけるストレス応答におけるオートファジーの役割とその制御機構の解明を目的とした。CDC48はユビキチン化タンパク質のプロテアソーム系によるタンパク質分解を促進する分子シャペロンであるが,オートファゴソームの生合成を促し,ユビキチン化タンパク質の分解を補完する分子機構が推定された。そこで,ストレス条件下でのオートファジー活性化におけるCDC48の役割を調べた。魚類胚にDNA損傷ストレスを与えるとCDC48がリン酸化され,この分子が複合体を形成し,オートファジーが活性化される分子機構を見いだした。ゼブラフィッシュ胚に0.1-8 Gyのγ線(セシウム-137)を照射し,CDC48のリン酸化Ser-784特異抗体を用いて検出した結果,線量依存的にSer-784がリン酸化された。CDC48を免疫沈降し,SDS-PAGEで泳動したところ,分子量約400および330のCDC48結合因子を特定した。アンチセンスモルフォリノオリゴによりCDC48の翻訳を阻害すると,γ線照射胚の頭部および眼で萎縮が生じ,神経組織でアポトーシスが誘導された。GFP融合微小管結合蛋白質LC3(GFP-LC3)を発現するトランスジェニック魚を用いると,線量依存的にGFP-LC3が脳および眼でGFP-LC3陽性細胞が観察された。V型ATPアーゼ阻害剤バフィロマイシンA1(0.1 マイクロモル)を投与すると,γ線照射によって脳および眼でのアポトーシス誘導が増強された。さらに,CDC48の阻害によってオートファジー誘導が抑制され,神経組織においてポリユビキチン化タンパク質が蓄積した。以上の結果から,CDC48 Ser-784のリン酸化と複合体形成によって,ポリユビキチン化タンパク質のオートファジーによる分解を促進し,神経細胞でのアポトーシスを抑制する分子機序を明らかにした。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(5 results)