2010 Fiscal Year Annual Research Report
田畑輪換導入による温室効果ガス発生量削減効果の推定
Project/Area Number |
22780222
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture |
Principal Investigator |
藤川 智紀 東京農業大学, 地域環境科学部, 助教 (60361573)
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Keywords | 農業工学 / 地球温暖化 |
Research Abstract |
本研究の最終的な目的は、(I)田畑輪換導入のための圃場管理や農作業の変化に伴う化石エネルギー消費量の変化および(II)田畑輪換することによる圃場からの土壌炭素放出量の変化を明らかにすることである。このうち、平成22年度は、農地における土壌調査と農家への聞き取りに調査よる基礎データの蓄積を行った。 水田及び畑地における聞き取り調査や文献調査によって、現在の水田、畑地での営農状況を把握すると共に、水管理状況や施肥の状況を調べた。また、田畑輪換導入に必要な条件についてこれまでの文献を調査すると共に、復田前または周囲の水田と比べ、変化するであろう営農の要素について考察した。他研究機関との情報交換や文献調査からは田畑輪換による化石エネルギーの変化量や農地からの温室効果ガス発生を推測するための情報を得た。引き続き、現場での土壌の物理・化学特性、例えば透水性や窒素化合物の反応速度に注目することで、田畑輪換導入に伴う用排水量や施肥量の変化を詳細に予測することができると考えられる。 測定に関しては、圃場において、直接、温室効果ガスである二酸化炭素とメタンの発生量を測定できる機器の調整をおこなった。実際の田畑輪換圃場測定と、近隣の水田および畑地圃場、またはこれまでに報告されている水田や畑地での温室効果ガス発生量のデータを比較することで、田畑輪換導入による温室効果ガス発生量の変化を明らかにすることができると考えられる。
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