2010 Fiscal Year Annual Research Report
鳥類の卵・精子相互認識に関与する精子膜分子の同定および卵膜との相互作用機構の解明
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22780255
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| Research Institution | Meijo University |
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Principal Investigator |
奥村 裕紀 名城大学, 農学部, 助教 (60513661)
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| Keywords | 卵・精子相互作用 / 受精 / 卵膜 / 卵被膜 / zona pellucida / ZP domain |
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| Research Abstract |
本年度は、次年度以降に実施する予定である、卵膜の形成機構、卵膜構成タンパク質の構造、卵膜と精子膜分子との相互作用機構などの解析に使用する目的で、一連の組換え卵膜構成タンパク質を調製した。鳥類(ニワトリ)の主要な卵膜構成タンパク質であるZP1,ZP3およびZPDについて、それぞれのZP-N,ZP-C両ドメイン、およびZP1に特徴的なN末端領域と繰返し領域のTrx・Tag/His・Tag融合タンパク質を、pETベクター系(Novagen)と大腸菌発現系を用いて調製した。宿主大腸菌株の種類、培養条件、組換えタンパク質精製法などについて条件検討を重ね、プロテアーゼによる分解を受けやすいと考えられるZP1繰返し領域を除く各ドメインと領域について、非還元条件でのSDS-PAGEにおいて単一のバンドとして分離される純度と均一性で、可溶性の組換えタンパク質を大量調製することに成功した。また、得られた融合タンパク質からTrx・Tag/His・Tagを除去する条件の検討も行った。一般に卵膜構成タンパク質は難溶性で凝集しやすいことが知られている。本年度は、実験操作がより簡便な大腸菌発現系を用いて、卵膜構成タンパク質の機能ドメインおよび構造ドメイン特異的な可溶性の組換えタンパク質を大量に調製する方法を確立した。これにより、今後これらの組換えタンパク質を天然タンパク質と共に実験材料に用いて、卵膜構成タンパク質の機能と構造の解析を行うことが可能となる。次年度は、組換え卵膜構成タンパク質を抗原として各ドメイン特異的な抗体を調製し、それらと本組換えタンパク質をプローブとして卵膜構成タンパク質のドメイン間相互作用や卵膜形成機構を解析することを中心に研究を進める予定である。
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