2011 Fiscal Year Annual Research Report
円石藻の形質転換系の確立とココリス形成関連遺伝子の単離
Project/Area Number |
22780294
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
長坂 征治 東洋大学, 生命科学部, 准教授 (60534013)
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Keywords | バイオミネラル / 円石藻 / 形質転換 / 生体機能利用 |
Research Abstract |
海洋性の単細胞藻類である円石藻は,細胞表面にある炭酸カルシウムを主成分とした円石(ココリス)を形成する.このココリス形成の分子機構を解明するために,基盤技術となる形質転換系の確立を目的として継続して研究を行った.遺伝子導入の指標として,DNA代わりに用いた蛍光標識デキストランが,円石藻細胞へ導入されることが確認できた.デキストランの場合と同じ条件で,蛍光タンパク質遺伝子あるいは抗生物質耐性遺伝子を組み込んだベクターの細胞への導入を行った.ベクターの細胞への導入は成功していたが,蛍光あるいは抗生物質耐性を指標とした形質転換細胞の選抜はできなかった.ベクターは細胞内に導入されていたことから,導入したタンパク質の発現量,構造安定性,分解の有無を解析した。まず,形質転換を行った円石藻細胞からタンパク質を抽出し,抗GFP抗体を用いてウエスタンブロッティング法により導入タンパク質の発現を解析した.円石藻細胞でのGFPタンパク質の発現は極めて微量であり,バックグラウンドとの差がほとんど検出されなかった.さらに形質転換した細胞から,RNAを抽出し,転写量を定量的RT-PCR法で解析したところ,導入したベクター由来のmRNAは予想よりも発現量が少なく,形質転換細胞においてタンパク質の発現が確認できないのは,転写から問題があることが明らかとなった.そのため円石藻の形質転換に使用するプロモーターを植物用のものを流用するのではなく,円石藻由来の恒常性発現遺伝子のプロモーター領域の単離を行った.以前に行った円石藻のマクロアレイ解析で,遺伝子発現が高かったαチューブリンを目的遺伝子とし,その上流配列の単離を試みた.現在のところ,約1kbpの上流配列が得られており,これを用いた円石藻の形質転換と,さらに上流の配列の単離を行っている.
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