2011 Fiscal Year Annual Research Report
パラゴムノキのラテックス特異的な遺伝子発現制御システムの構築
Project/Area Number |
22780298
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
高橋 征司 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (90343061)
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Keywords | 天然ゴム / パラゴムノキ / 遺伝子発現制御 / ラテックス / EST |
Research Abstract |
パラゴムノキのラテックスより生産される天然ゴムは,優れた物性の天然材料である。遺伝子工学的手法による天然ゴム生合成能の増強が期待される一方、ラテックス内遺伝子発現制御機構は未解明であった。本研究課題では、パラゴムノキにおけるラテックス内遺伝子発現制御にかかわるプロモーター配列と、そこに作用する転写調節タンパク質の解明により、効率的なラテックス特異的遺伝子発現システムを構築することを目的とする。 これまで,ラテックスに特異的発現遺伝子の絞り込みとそれらの5’上流配列のクローニングを行い,それらに共通して見いだせるモチーフ配列を見いだすことに成功していた.それらモチーフのプロモーター活性を解析するため,まず初めに,新鮮ラテックスを遠心分画することで得られる可溶性画分を利用した,in vitroにおける転写・翻訳系および,それを利用したプロモーター:GUSアッセイ系の構築を試みた.構成的高発現プロモーターであるCaMV35SにGUSを連結させたコンストラクトを用いてレポーターアッセイを行った結果,有意なGUS活性を検出することに成功したが,そのレベルは非常に低かった.ラテックス内高発現遺伝子であるRubber Elongation Factor(REF)のプロモーター:GUSコンストラクトを作製し,同様な解析を行った際も活性レベルが非常に低かったため,新鮮ラテックスの遠心分離条件の更なる検討が必要であることが考えられた.ラテックス内における転写調節機構の解明のため,ラテックスに対する発現特異性が高い転写因子を探索した結果,AtMYB17,LOL2,AtbHLH6,AtbZIP60などに相同性が高い転写因子群が同定された.ラテックス特異的遺伝子のプロモーター領域に見いだされるモチーフとの対応から,これらの転写因子がラテックス特異的発現遺伝子の制御に寄与している可能性が示唆された.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(13 results)