2010 Fiscal Year Annual Research Report
触媒的不斉シクロヘキサノン融合型複素環合成法の開発
Project/Area Number |
22790007
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
原田 真至 千葉大学, 大学院・薬学研究院, 助教 (10451759)
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Keywords | Diels-Alder反応 / カルバゾール / ランタノイド / 触媒的不斉反応 / 伊藤-三枝酸化 |
Research Abstract |
最適な反応条件・基質を探求するためにシステマティックな探索を行った。現在までのところ未だ収率・不斉収率共に満足のいく結果は得られていないが、いずれも中程度以上の値が出るようになっており、また適用可能基質の傾向も掴めてきたため、今後も検討を継続していく。また検討の過程から、ジエンのエノールシリルエーテル構造は必須ではなく、ただの二重結合が置換した複素環でも反応が進行することが分かった。反応性は若干低下するものの十分実用の範囲内であり、基質調製の容易さや生成物のバリエーションを増やせるなど利点が多い。このタイプの基質に対しても積極的にスクリーニングを行っていく予定である。 なお、研究によって開発されたDiels-Alder反応を天然物合成に応用したところ、その合成途中で興味深い反応を見つけた。ある条件を満たした基質を伊藤-三枝酸化の条件に付すと通常の酸化体とは二重結合の位置が異なる異性体が得られてくるという反応で、詳細な反応機構は未だ不明であるが、今後も検討を継続していく予定である。
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Research Products
(2 results)