2012 Fiscal Year Annual Research Report
複数の投与経路に適応可能な機能性有機ナノコンポジットの開発
Project/Area Number |
22790041
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Research Institution | Osaka University of Pharmaceutical Sciences |
Principal Investigator |
戸塚 裕一 大阪薬科大学, 薬学部, 教授 (50312963)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ナノコンポジット / 機能性添加剤 / 糖転移ルチン / 溶解性改善 / 吸収性改善 |
Research Abstract |
昨年度の研究成果において、αG-ステビアが医薬品の見かけの溶解度を向上させること、および医薬品の吸収性を改善することを報告した。この現象にはαG-ステビアが水中でミセル用のナノ集合体を形成し、ナノ集合体が医薬品分子と相互作用しナノコンポジットを形成することで溶解性および吸収性を大幅に改善することを提唱している。上記の現象の効率的な発現には噴霧乾燥法による試料の調製が必須であったが、本年度の研究成果により、αG-ステビアを少量の界面活性剤と共存させることにより、混合ミセルが形成し、医薬品分子と相互作用することが示唆され、単純な混合操作だけでも難水溶性医薬品と水中でナノ複合体を形成できる可能性を報告した(Int. J. Pharm., 428, 183-186, 2012)。 また、本年は新たな可能性を有する機能性食品添加剤としてαG-ルチンを用いて、医薬品の溶解性や吸収性を向上が可能であるかについても検討した。αG-ヘスペリジンやαG-ステビアと比較して疎水部の構造の異なるαG-ルチンは、水中に溶解させても界面張力の変化が見られない糖転移化合物であるが、難水溶性医薬品の溶解性および吸収性改善効果が観察されることが判明した。構造に関する詳細は不明であるが、これまでに報告されていない新規のナノコンポジットの形成が示唆された(Euro. J. Pharm. Biopharm., 82, 120-126, 2012)。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)