2012 Fiscal Year Annual Research Report
機能性ペプチドを用いたアトピー治療用siRNAの皮内送達システム構築と経皮製剤化
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22790049
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Research Institution | Tokyo University of Pharmacy and Life Science |
Principal Investigator |
金沢 貴憲 東京薬科大学, 薬学部, 助教 (60434015)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 核酸DDS / 機能性ペプチド / アトピー性皮膚炎 / RelA / ハイドロゲル / 液晶製剤 / セリシン |
Research Abstract |
昨年度までの研究より、機能性ペプチドがsiRNAの皮内送達ツールとして有効であり、NF-κBに対するsiRNAと併用することで高い治療効果を得ることを示し、また、製剤化検討としてsiRNAを含有したハイドロゲルならびに液晶製剤の調製にも成功している。本年度では、機能性ペプチドとsiRNAを含有した皮膚塗布型製剤を調製し、その皮内送達性、治療効果、安全性について検討した。はじめにsiRNAと機能性ペプチドを含有させたハイドロゲルおよび液晶製剤を調製した。ハイドロゲルは、絹たんぱく質の構成成分であるセリシンを基剤として調製した。液晶製剤は、界面活性剤、油、水溶性アルコールを用いて調製し、偏光顕微鏡観察により液晶構造を確認した。機能性ペプチド/蛍光標識siRNA含有ハイドロゲル塗布後の皮内送達性について角質層を除去したマウス皮膚を用いて行った結果、機能性ペプチド/蛍光標識siRNA溶液塗布群と同様に高い皮内送達性が観察された。液晶製剤塗布後の皮内送達性についてマウス皮膚を用いて検討した結果、角質を除去していないマウス皮膚においても高い皮内送達性が観察された。次に機能性ペプチド/抗NF-κB siRNA含有ハイドロゲル塗布による治療効果についてアトピー性皮膚炎症状を発症させたマウス耳を用いて検討した結果、機能性ペプチドとハイドロゲルを併用することで最も優れた治療効果を発揮した。最後に安全性の検討として、基剤のみで調製した液晶製剤あるいはハイドロゲルをICRマウス皮膚に適用した際の適用部位を観察した結果、皮膚の肥厚や外観変化は観察されなかった。以上、本年度の研究より、機能性ペプチドと共にsiRNAを含有させた液晶製剤やハイドロゲル製剤の調製に成功し、さらにこれら製剤が安全性と治療効果に優れていることが示された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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