2010 Fiscal Year Annual Research Report
炎症刺激により産生される新奇生理活性リン脂質の同定とその機能に関する研究
Project/Area Number |
22790084
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
桑田 浩 昭和大学, 薬学部, 助教 (80286864)
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Keywords | 生理活性脂質 / ホスホリパーゼA2 / ケモカイン |
Research Abstract |
本年度は、IIA型分泌性ホスホリパーゼA2(sPLA2-IIA)およびケモカイン群の発現を調節するリン脂質性生理活性脂質(Phospholipid X)の同定とこのPhospholipid Xの生体における機能を明らかとすることを目指し検討を行った。 ケモカイン群の発現を制御するPhospholipid Xの検出するため、炎症性サイトカインで刺激した12/15-リポキシゲナーゼ過剰発現3Y1細胞より調製した総脂質画分を逆相高速液体クロマトグラフィーにより分離し、各フラクションにおけるケモカイン群の誘導活性を定量的PCRにより解析した。その結果、Cc1ケモカインやCxc1ケモカイン中の一部を誘導する活性が、これまで検出していたPhospholipid X活性(sPLA2-IIAの発現誘導を指標に検出していた)と比較して、より極性の高い溶出画分に溶出されることを見いだした。従って、これらのケモカインの発現は、sPLA2-IIAの発現を調節するPhospholipid Xとは異なる生理活性脂質により制御を受ける可能性が考えられた。現在、これらの生理活性脂質の同定を目指してさらに検討を続けている。 生体内におけるPhosholipid Xの機能を解析することを目的とし、LPS投与マウス各臓器にケモカインmRNA発現に対するAACOCF3 (Phosholipid Xの生合成を阻害する)の効果を検討した。その結果、肺、肝臓、胸腺で誘導される一部のケモカインで、AACOCF3処理により部分的に抑制される傾向があることが示された。今後は、これらの事象について、組織学的・細胞生物学的・脂質生化学的に解析して行きたいと考えている。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Mitochondrial dysfunction and reduced prostaglandin synthesis in skeletal muscle of Group VIB Ca^<2+>-independent phospholipase A_2γ-deficient mice2010
Author(s)
Yoda E, Hachisu K, Taketomi Y, Yoshida K, Nakamura M, Ikeda K, Taguchi R, Nakatani Y, Kuwata M, Murakami M, Kudo I, Mara S.
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Journal Title
J.Lipid Res.
Volume: 51
Pages: 3003-3015
Peer Reviewed
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