2011 Fiscal Year Annual Research Report
肺がん化学療法感受性に関わるmiRNAデータベースの構築
Project/Area Number |
22790173
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Research Institution | Meiji Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
鈴木 俊宏 明治薬科大学, 薬学部, 講師 (80322527)
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Keywords | 薬剤反応性 / マイクロアレイ / miRNA / 肺がん |
Research Abstract |
本件課題の目的は肺がん化学療法感受性に関わるmiRNAを見いだし、バイオマーカーとして利用することで適切な化学療法を可能にすることである。 以前の検討(科研費若手B研究課題番号20790147:H20-H21年度)で、シスプラチン感受性に関わるmiRNAを見いだした。この研究を基盤として、H22年度は、分子標的治療薬であるゲフィチニブに対する耐性株を樹立し、シスプラチンと同様の高効率なmiRNAスクリーニング手法を用いて、ゲフィチニブ耐性株におけるmiRNAの発現をマイクロアレイで解析した。H23年度は併用化学療法における感受性予測を目的として耐性株の樹立解析を試みたが耐性株の樹立が難航したため、研究が先行したゲフィチニブ耐性株において発現が亢進していたmiRNAについて、そのターゲット分子の探索を行った。その結果、チロシンキナーゼ阻害剤のシグナル伝達に関連する分子がターゲットであった。さらにそのmiRNAを抑制することでmiRNAデータベースでヒットしたターゲット分子のみならず、その関連分子も含めて発現亢進が確認されたことから、ある種のmiRNAがこれらの分子群を同時に発現調節している可能性を見出した(投稿準備中)。これらは見出したmiRNAがゲフィチニブの感受性に影響を与えることが予想され、臨床でも利用価値の高い物であると考える。 今後はさらに各miRNAのターゲット推定を行うことで耐性機構の解明を試み、それら基礎研究を根拠に、臨床施設との共同研究を行うことで、腫瘍から漏れ出た血中miRNAの測定を行うことでバイオマーカーとしての有用性について検証を行う。 以上のことから化学療法に関わるmiRNAの発現パターンをデータベース化することは、肺癌癌化学療法の効率化に寄与することが期待される。
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Research Products
(9 results)
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[Journal Article] Anti-angiogenic effect of α-mangostin2012
Author(s)
Shiozaki T, Fukai M, Hermawati E, Juliawaty LD, Syah YM, Hakim EH, Puthongking P, Suzuki T, Kinoshita K, Takahashi K, Koyama K., Takahashi K, Koyama K.
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Journal Title
DOI
Peer Reviewed
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