2012 Fiscal Year Annual Research Report
細胞分化調節による脊髄損傷治療法開発の試みーグリア新生を神経新生へー
Project/Area Number |
22790181
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
北田 容章 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (80324614)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 脊髄損傷 / グリア前駆細胞 / 上衣細胞 / 神経細胞新生 |
Research Abstract |
哺乳類の脊髄損傷においては、アストロサイト新生とそれによるグリオーシスが生じ、損傷脊髄内における軸索再生が阻まれる。上衣細胞及びオリゴデンドロサイト前駆細胞は損傷脊髄内においてアストロサイト分化を生じる可能性が示唆されている。これら細胞からのアストロサイト新生を阻む事が可能となれば、損傷脊髄内における軸索再生とそれによる神経機能再建の可能性も開けると考える。本研究ではこの視点にて、アストロサイト新生を神経細胞新生へと転換させる可能性について検討した。神経細胞分化及びグリア細胞分化機転に関わる因子がこれまでに同定されているが、それらの機能を欠失あるいは減弱させる為のmicroRNAベクターを構築した。まず293細胞を用いた培養系においてこのmicroRNAベクターのターゲット配列のノックダウン効果を確認し、次に特定因子を発現する細胞を用いmicroRNAによる特定因子のノックダウン効果も確認した。これらの手法によりmicroRNAの有効性を確認した後、アデノウィルスを構築し損傷脊髄に投与した。対照アデノウィルスの導入により、損傷脊髄では分裂中の細胞、具体的には反応性アストロサイト、オリゴデンドロサイト前駆細胞、及び上衣細胞あるいは上衣細胞由来と考えられる細胞に取り込みが確認された。神経細胞への取り込みはごく低率であった。microRNA発現ウィルスを投与した場合、この細胞における特定因子の発現は抑制傾向にあった。また、その一部の細胞は神経細胞として同定された。これらの事から、microRNAの特定因子のノックダウン効果により中枢神経系前駆細胞から神経細胞新生が生じた事を示唆された。新生される神経細胞の割合を増加させる措置により、脊髄損傷における神経機能再建に寄与させる事が可能となると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Autologous mesenchymal stem cell-derived dopaminergic neurons function in parkinsonian macaques2013
Author(s)
Hayashi T, Wakao S, Kitada M, Ose T, Watabe H, Kuroda Y, Mitsunaga K, Matsuse D, Shigemoto T, Ito A, Ikeda H, Fukuyama H, Onoe H, Tabata Y, Dezawa M.
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Journal Title
J Clin Invest
Volume: 123
Pages: 272-284
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Transplantation of bone marrow stromal cells-derived neural precursor cells ameliorates deficits in a rat model of complete spinal cord transection2012
Author(s)
Aizawa-Kohama M, Endo T, Kitada M, Wakao S, Sumiyoshi A, Matsuse D, Kuroda Y, Morita T, Riera J J, Kawashima R, Tominaga T, Dezawa M
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Journal Title
Cell Transplant
Volume: 掲載確定
Pages: 掲載確定
DOI
Peer Reviewed
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