2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22790197
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
北口 哲也 早稲田大学, 重点領域研究機構, 准教授 (60432374)
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Keywords | 細胞内情報伝達 / バイオイメージング / 形態形成 / 神経発生・分化・異常 / 分子神経生物学 / 顕微鏡技術 / 細胞内・細胞間情報伝達 / 神経系の発達と老化 |
Research Abstract |
リーリンはアポリポタンパク質E受容体(ApoER2)や超低比重リポタンパク質受容体(VLDLR)に結合し、神経細胞内にシグナルを伝え、神経細胞の移動や配置を制御しています。しかしながら、リーリンは髄膜側の辺縁帯にあるカハール・レチウス細胞で発現しており、神経細胞が産まれる脳室側から離れた場所にあるリーリンをどうやって神経細胞が認識し、移動に利用しているのかはわかっていません。本研究は、新規プローブを開発し、'いつ'、'どこで'リーリンシグナルを受容しているのかを明らかにすることを目的にしております. 新規プローブを開発するために、リーリンシグナルを受容するとリン酸化を受けるDab1に着目しました。Dab1がリン酸化されるとSH2ドメインと結合することを利用して、CFPとYFPを近接させ、紫色(440nm)の光で励起したときに、水色(480nm)の蛍光から黄色(530nm)へ蛍光が変化することを検出することでDab1のリン酸化を可視化し、リーリンシグナルが入力されているのか否かを理解します。このCFP、YFP、Dab1、SH2ドメインを連結したDNAコンストラクトを培養細胞に導入し、非特異的リン酸化を引き起こすオルソバナジン酸ナトリウムを添加したところ、わずかながらDab1のリン酸化に反応するプローブを獲得しました。より大きなダイナミックレンジを獲得するために、以下の改良を行いました。(1)結合部位(リンカー部分)の長さを長くする、短くする、アミノ酸の組成を変更する。(2)使うSH2ドメイン(FynやSrcなど)を変更する。(3)Dab1やSH2ドメインのつなぐ順序を変更する。(4)円順列変異型の蛍光タンベク質を用いる。(5)蛍光タンパク質をGFPやmCherryに変更する。以上の改良により、レシオの変化率が1.2倍程度のプローブを作製することに成功しました。
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Research Products
(2 results)