2012 Fiscal Year Annual Research Report
心肥大形成メカニズムにおける新規カルシウム流入経路の解明
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22790199
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
大場 貴喜 秋田大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80431625)
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Project Period (FY) |
2010-10-20 – 2013-03-31
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Keywords | 心肥大 / カルシウム |
Research Abstract |
心肥大形成の新規分子メカニズムを解明することが本研究の目的である. STIM1ノックアウトマウスを対象に表現型および心肥大形成機序を解析した. 血圧測定, 心電図, 心臓超音波等検査をおこなったところ, 野生型との間には明らかな変化は認められなかった. 大動脈縮窄手術4週間後に取り出した心臓を用い解析をおこなった. 野生型では心体重比 (mg/g) が平均4.0から5.9まで増加したのに対し,STIM1ノックアウトマウスでは平均4.6から4.7とほぼ変化を認めなかった. 心肥大の指標であるBNP発現量, ANF発現量においても同様の傾向を認めた. 心筋線維化の程度をマッソン染色にて検討したところSTIM1ノックアウトマウスでは有意に線維化芽抑制されていた. DNAマイクロアレイを用いたゲノムワイドスクリーニングにより, 圧負荷のあるSTIM1ノックアウトマウスの心筋においてTIMP4(tissue inhibitor of metallopeptidase 4)遺伝子の発現量が増加していることを見出した. TIMP1~4についてさらにRTPCRにより解析をおこなったところ, TIMP1~3には変化がなくかつTIMP4のみが圧負荷のあるSTIM1ノックアウトマウス心筋で有意に増加していた. さらにTIMP4の下流シグナルであるMMP2およびMMP9の活性度Western blotにて解析をおこなったところ, TIMP4が増加している心筋ではMMP2の活性が低下していた. 以上からSTIM1ノックアウトマウスには, 圧負荷に対する心筋リモデリングがおきにくい性質があると考えられた. STIM1を標的とした心肥大治療の可能性を見出した.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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