2011 Fiscal Year Annual Research Report
心筋L型カルシウムチャネルのクラスタリング機構の解明
Project/Area Number |
22790206
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
中田 勉 信州大学, 医学部, 助教 (70452141)
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Keywords | 生理学 / 循環器・高血圧 / L型カルシウムチャネル / リアノジン受容体 / カプロン / 心筋 |
Research Abstract |
横紋筋におけるL型カルシウムチャネル(LTCC)は,形質膜・筋小胞体膜接合部(接合部)でリアノジン受容体と機能的複合体を形成している。心筋のLTCCが接合部に局在することは効率的な興奮収縮連関に不可欠であるが,LTCCがどのように接合部へ局在するかは明らかでない。この分子メカニズムを明らかにするために,α1Sサブユニット(骨格筋型LTCCのポアサブユニット)を欠損したdysgenicマウス由来の骨格筋細胞株GLTを用いた研究を行った。 昨年までの研究でα1Cサブユニット(心筋型LTCCのポアサブユニット)のC末端に存在する1677-1708番目のアミノ酸残基が,接合部への局在に必要であることを明らかにした。今回,この部位のアミノ酸残基をアラニンに置換し,接合部局在化への影響について検討を行った。その結果,^<1681>LQAGLRTL^<1688>と^<1693>PEIRRAIS^<1700>の2つの部位が接合部へのターゲッティングに重要であることが示唆された。コンピュータシミュレーションによる立体構造予測では,この部位がそれぞれ異なるα-ヘリックスを形成していると予想されており,他のタンパク質との相互作用に関わる可能性もある。 また,この部位をアラニン置換した変異体を導入したGLT細胞は,野生型を導入したものと比べて,電気刺激によってカルシウムトランジェントを引き起こす可能性が低下していた。この結果から,今回同定したモチーフが機能的にも重要な意味を持つことが示唆された。
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Research Products
(3 results)