2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22790225
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
福元 隆浩 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 助教 (50433024)
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Keywords | セロトニン / 卵胞 / 免疫染色 |
Research Abstract |
卵胞の成熟機構は生命現象の根幹である事は疑いようがなく、不妊症や重症排卵傷害の原因解明に向けた基礎および臨床研究が国内外で精力的に進んでいる。本研究課題では、セロトニンとセロトニン合成および代謝機構に注目して、いつ、どこで、どのように、卵胞の成熟機構が制御されているかの解明を目指した。これまで、卵胞の成熟は脳内由来の性腺刺激ホルモン等が作用する事で、卵巣内ならびに子官内の環境が設備され、正常なる成熟が成し遂げられると考えられて来た。しかし、不妊症の発症ならびにその他の産婦人科関連疾患の臨床知見から、従来の知見とは異なる物質が卵胞成熟を調整している事が想定される結果になっている。その候補分子として我々はセロトニンに注目した。昨年度の投稿した論文は受理され、本年度も続報を積極的に投稿し、数報の報告が出来た。また、我々の結果から導きだされた結果から、不妊治療の早期検出に有用である事も判明した為、産学官の連携事業を開始することになった。現在、医療機器メーカー、商社、市中病院との連携構築とそれぞれの役割分担の会議を頻繁に行い、上市にむけた体制作りを行っている。今後の基礎医学研究としては、本課題で判明した新規の細胞接着分子の生理的解析、動態解析さらにはモデル動物を用いた解析を行う予定にしている。また、上記分子の変異マウスの作成に成功した為、それらマウスの行動解析、病態解析さらには生化学的手法による機能解析を精力的に進める予定にしている。
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