2011 Fiscal Year Annual Research Report
高LDL血症におけるマクロファージの泡沫化とプラスミン活性の役割
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22790247
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
岩城 孝行 浜松医科大学, 医学部, 助教 (70509463)
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Keywords | Plasminogen / Scavenger / OxLDL / Atherosclerosis |
Research Abstract |
平成23年度の実施状況 昨年度までに、各種スカベンジャーレセプター(SR)を導入したLLC細胞をC57B1/6マウスの皮下に接種、免疫した。SRはマウスに対しては自己抗原であるため通常の方法では抗体を入手することができないので、接種4週間後に脾臓を摘出し、B細胞を分離し、RT-PCRにて全クラスの免疫グロブリンの可変部位を増幅した後、免疫グロブリンの重鎖と軽鎖が直列に並んだ単鎖可変領域フラグメント(single-chain variable fragment : scFv)となるようにPCRにて再増幅し、リボソームディスプレイ法にてscFvを提示させ、対応するSRと反応するものを分離し、大腸菌発現系にて精製した。 1.LLC細胞に導入したSRをショウジョウバエから分離されたS2細胞にも同様に導入し、恒常的に発現する細胞群をFACSを用いて分離選択した。発現の確認はSRのアミノ末端もしくはカルボキシル末端に融合したEGFPの蛍光強度の確認を行うことで、FACSによる分離選択時に行うとともに、S2細胞の細胞膜から膜タンパクを抽出し、EGFPに対する抗体を用いたウエスタンブロッティング法により最終確認した。LLC細胞に発現させたEGFPをN末端に融合させた各種SRにおいて、Msr1とCD36は正常サイズのタンパクが膜表面上に発現することをウエスタンブロットで確認したが、Orl1とCxcl16に関しては細胞膜に分泌してから限定分解をされるようで正常サイズのタンパクの発現が見られなかった。今回S2細胞に発現させることで、安定的にOrl1とCxcl16も発現させられることが期待できる。 2.#2にて分離精製したS2細胞とOxLDLとの結合実験を昨年度に続き継続した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
アクションアジェンダで提示した通りの進捗状況であり、特に憂慮する点は存在しない。
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Strategy for Future Research Activity |
1.SRを発現したS2細胞を用いて、プラスミンによるOxLDLの取り込み増強効果を確認する。 2.マウスから分離したマクロファージにてscFvによるOxLDLの取り込み阻害効果を発揮するかを確認する。 3.可能であれば、Ldlr-/-/Apobec1-/-マウスを用いてマウス体内でのscFvの利用の可能性を検討する。
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Research Products
(4 results)