2011 Fiscal Year Annual Research Report
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22790275
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
池田 光伸 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教 (00451930)
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Keywords | 細胞死 / シグナル伝達 |
Research Abstract |
Ras-associationdomainfamily(RASSF)タンパク質は腫瘍抑制因子として働くことが知られている。私はこれまで、RASSFのひとつであるRASSF6が強い細胞死誘導能を持つこと、RASSF6は細胞死と細胞増殖の調節に機能するHippopathwayと関係していることを明らかにしてきた。 RASSF6とHippopathwayは静的条件下では互いを抑制しあうが、ひとたびHippo pathwayが活性化すると、互いに独立して細胞死を誘導するようになる。Hippo pathwayを介する細胞死については解析が進んでいる一方で、RASSF6がどのように細胞死を誘導するかはよく分かっていない。そこで、本研究ではRASSF6の細胞死誘導機構の解明を主眼として研究を行っている。 本年度の研究により得られた結果を以下に列記する。1)ヒト腎臓近位尿細管上皮細胞であるHK-2細胞にソルビトールを用いて高浸透圧刺激を加えると、細胞死が誘導される。この細胞死にRASSF6が関係することを明らかにした。また、ソルビトール負荷時にRASSF6の局在が変化し、Rab4、Rab11と共局在することを見出した(以上の成果をまとめた論文は査読を終え印刷中)。2)RASSF6が誘導する細胞死にp53が関係していることを示すデータを得た。現在、RASSF6とp53との関係について解析を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
RASSF6による細胞死に関わる分子としてp53を見出していることから、本研究の目的であるRASSF6による細胞死誘導機構の解明につながる結果を得ているものと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
RASSF6とp53の関係について明らかにするための解析を行う。p53はDNA損傷に応答することが広く知られている。そこで、RASSF6がDNA損傷後の細胞死に関与している可能性についても検討を行う。
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