2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22790277
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
小池 千加 富山大学, 大学院・医学薬学研究部, 助教 (10523889)
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Keywords | 羊膜由来細胞 / 体性幹細胞 / 表面マーカー |
Research Abstract |
羊膜由来上皮細胞、間葉系細胞の幹細胞マーカーを同定することを目的に、各種細胞表面マーカーを用いてフローサイトメトリー解析を行った.羊膜由来上皮細胞(HAE)に関しては、TRA1-60、TRA1-81が有効なマーカーとなりえることを見出した.羊膜由来間葉系細胞に関しては、更なる検討が必要であることがわかった。 一方、不死化羊膜上皮細胞(iHAE)に対してOct4遺伝子を電気穿孔法にて導入して強制発現させ、各種遺伝子の発現を定量的RT-PCRにて検討し、Rex-1、Sox2, Nanogの遺伝子の発現が上昇すること、また免疫蛍光染色にて検討し、SSEA3, SSEA4, TRA1-60陽性細胞の比率が上昇することがわかった。 iHAEに対して低分子化合物VPA,VIX, BayK.CHIR,RepSoxで処理した場合にはKlf4の発現が上昇することが確認された。 これらを組み合わせOct4遺伝子を導入後に、VPA,CHIR,RepSoxで処理した場合にはOct4とKlf4の遺伝子発現が上昇し、そのStemnessが向上していることが示唆された。 これらの結果を踏まえ、今後羊膜由来上皮細胞をTRA1-60またはTRA1-81で分画し、陽性細胞のStemnessを検討する。また、Oct4遺伝子導入、低分子化合物処理の効果をさらに検討していく。
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