2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22790277
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
小池 千加 富山大学, 大学院医学薬学研究部(医学), 助教 (10523889)
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Project Period (FY) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 羊膜由来細胞 / 体性幹細胞 / 表面マーカー |
Research Abstract |
羊膜由来上皮細胞(HAE)、間葉系細胞(HAM)の幹細胞マーカーを同定することを目的に、各種細胞表面マーカーを用いてフローサイトメトリー解析を行った。HAEに関しては、TRA1-60 、TRA1-81が有効なマーカーとなりえることを見出した。これに基づき、TRA1-60の発現する細胞をHAEの中から単離し、幹細胞マーカーの発現を定量的RT-PCRにて解析した結果、Oct3/4, Sox2等の幹細胞マーカーのいずれも、TRA1-60陽性細胞群では分画前のHAEやTRA1-60 陰性細胞群と比較してTRA1-60陽性細胞群では発現量が高かった。このことから、TRA1-60陽性細胞群に羊膜由来上皮幹細胞が濃縮されていると考えられた。一方、HAMに関しては、フローサイトメトリーにより大きさに従って細胞を3つ(L, M, S)に分画し、それらの細胞を用いて、幹細胞マーカーの発現を免疫染色にて検討した。その結果、LではNestin, Musashi1, SSEA1の陽性率が高く、MではOct3/4, Nestin, SSEA-4, TRA1-60の陽性率が高く、SではSox2, KLF4,の陽性率が高く、それぞれの細胞が異なる性質をもつ可能性が考えられた。また、in vitroにて各種細胞への分化能を検討した。肝細胞への分化誘導後免疫染色にて肝細胞マーカーの発現を解析した結果、Lでアルブミンの発現が強く、Lは肝細胞へ分化しやすい細胞であることが示唆された。心筋への分化誘導後のRT-PCR及び免疫染色による心筋細胞マーカーの発現解析の結果、SでGATA4やMyosin light chainの発現が高かったことからSは心筋へ分化しやすい細胞であることが示唆された。以上より、羊膜由来上皮幹細胞はTRA1-60の発現を指標として、間葉系幹細胞は大きさを指標として単離できる可能性が示された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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