2010 Fiscal Year Annual Research Report
高次神経機能を支えるシナプス形成・成熟過程と小胞輸送
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22790293
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
坂根 亜由子 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (60509777)
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Keywords | 脳・神経系形成 / 高次神経機能獲得 / シナプス形成・成熟 / 小胞輸送 / Rabファミリー低分子量G蛋白質 |
Research Abstract |
本研究では細胞内小胞輸送のシナプス形成・成熟過程における役割とその制御機構を明らかにすることにより、脳・神経系の形成から高次神経機能の獲得までの一連の生命現象を分子レベルで理解することを目的としてきた。これまで研究代表者の所属するグループは、上皮細胞においてRab13が接着分子の輸送を制御することを見出し、その標的蛋白質としてJRABを同定している。さらに、PC12細胞を用いた細胞生物学的解析を行ってRab13はJRABを介して神経突起の伸長に関与し、この際、Rab13がJRABに結合することによってJRABのN末端とC末端領域の分子内結合が解除されるという分子機構が重要であることを明らかにしてきた。分子内結合が解除された活性型のJRABはその露出した領域で何らかの分子に結合して神経突起形成、それに続くシナプス形成・成熟に関与すると考えられるが、本年度の本研究ではその候補となる新規JRAB結合蛋白質を複数個同定することに成功している。そのうちのいくつかはアクチン細胞骨格の再編成の制御に関与する。したがって、シナプス形成・成熟過程においてJRABが小胞輸送とアクチン細胞骨格のクロストーク機構に寄与している可能性が考えられた。現在、Rab13及びJRABのconditional KOマウスが完成しつつあり、今後は神経特異的にRab13あるいはJRABがノックアウトされたマウスを用いてRab13-JRAB系のシナプス形成・成熟過程における機能とその詳細な制御機構についての個体レベルの解析も行っていきたい。
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Research Products
(6 results)