2010 Fiscal Year Annual Research Report
アルツハイマー病感受性遺伝子座APOE周辺領域が制御する遺伝子群とその発現解析
Project/Area Number |
22790331
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
宮下 哲典 新潟大学, 脳研究所, 助教 (60323995)
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Keywords | ゲノム医学 / アルツハイマー病 / 感受性遺伝子 / ゲノム |
Research Abstract |
ゲノム網羅的な相関解析によって、がんや糖尿病などの「ありふれた疾患」の感受性遺伝子座が近年、急速に同定されている。今後はその遺伝子座と相互作用し、発現制御を受ける遺伝子群を同定することが、病態メカニズムを解明する上で重要となる。そこで本研究プロジェクトでは、疾患感受性遺伝子座の下流遺伝子群を同定するために、培養細胞実験系を構築する。アルツハイマー病(AD)の感受性遺伝座として確立しているアポリポプロテインE遺伝子(APOE)領域をモデルとして用いる。 H22(2010)年度はヒト死後脳(前頭葉)からゲノムDNAを抽出し、濃度を測定(PicoGreen法)した。TaqMan法とシークエンシング法によってAPOEの遺伝子型を決定した。APOEはアミノ酸置換を伴う2つの1塩基多型(SNP)rs429358、rs7412の組み合わせによって、3つのアリルから構成されている。APOE-ε3アリルは野性型アリル(Cys-Arg)であり、最も頻度が高い。APOE-ε3アリルに対して、APOE-ε2は防御アリル(Cys-Cys)、APOE-ε4アリルはリスクアリル(Arg-Arg)である。また、同一死後脳(前頭葉)から全RNAの抽出も行った。濃度測定(RiboGreen法)に加え、RIN (RNA integrity number)を測定することで抽出した全RNAの質を検証した。 *使用検体については、ゲノム倫理審査承認済みである。
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Research Products
(4 results)