2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
22790387
|
Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
新屋 政春 京都府立医科大学, 医学部, 研究員 (10405277)
|
Keywords | p53 / ウイルス感染 |
Research Abstract |
申請者らは、p53がウイルス感染防御に関与していることを明らかにした。さらに、その分子機構を検討したところ、p53により誘導されるFbw7βが必須であった。Fbw7βは、F-box型のユビキチンリガーゼで、c-mycやcyclinEなどの細胞周期を正に制御する分子群を負に制御することから、発ガン抑制因子と注目されている。Fbw7βは、p53依存性の発ガン抑制に重要であることはよく知られているが、ウイルス感染防御における役割については、現時点では不明な点が多い。本研究の目的は、Fbw7βにより誘導される、ウイルス感染防御の機構の解明と、その分子基盤を明らかにすることである。 Fbw7は標的分子に結合、ユビキチンし、プロテアソーム系を用いて分解することで生物学的活性を発揮する。平成23年度は、Fbw7βにより誘導される抗ウイルス機構に関与する分子を同定するために、Fbw7βのN末端側にHaloTagを付加したプラスミドを作製した。293T細胞にHaloTag融合Fbw7βを強制発現させた後、HaloTag Beadsを用いて、プルダウンし、その産物を質量分析器にかけ、Fbw7βと相互作用するタンパクをいくつか同定した。現在、プロテオーム解析により得られた結果をもとにしてFbw7βと相互作用する因子に対するsiRNAを作製し、細胞に導入してウイルス感染防御効果を検討している最中で、ポジティブな結果を得ている。
|