2011 Fiscal Year Annual Research Report
腸管寄生性原虫赤痢アメーバの貪食に関与するイノシトールリン脂質シグナルの解明
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22790399
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Research Institution | National Institute of Infectious Diseases |
Principal Investigator |
津久井 久美子 国立感染症研究所, 寄生動物部, 主任研究官 (00420092)
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Keywords | リソソーム / 赤痢アメーバ / 貪食 / 加水分解酵素 / 感染症 / 原虫 / レセプター / 小胞輸送 |
Research Abstract |
腸管寄生性原虫赤痢アメーバの貪食胞成熟化の分子機構について解析を行った。これまでの研究から貪食胞でイノシトールリン脂質、特にイノシトール3-リン酸の生成が起こることが明らかとなっており、貪食胞の成熟化に関与するシグナル伝達を行っていると考えられた。貪食胞の成熟は加水分解酵素の貪食胞への輸送と酸性化により進む。このため加水分解酵素の輸送機構の解明が重要と考えられた。そこで代表的な加水分解酵素の一つであるシステインプロテアーゼ5(CP5)に結合する分子の探索を行い、904アミノ酸からなるタンパク質を同定した。この分子は赤痢アメーバゲノムに11の相同性の高い分子が存在していたことからファミリーであると考えられ、cysteine protease binding protein family:CPBFとした。CPBF1,6,8は以前行われた貪食胞のプロテオーム解析から貪食胞に存在することが示されていた。各CPBFとの共沈実験から、CPBF6はlysozyme1,2,beta-hexoaminidaseと、CPBF8はalpha-amylase,gamma-amylaseと結合することが示され、貪食胞への各分子の輸送を行っていることが明らかになった(Furukawa et a.,PLoS Pthog.,2012)。今後これらレセプターによる輸送に脂質シグナルがどのように関与するのか、その分子機構を解明し、脂質シグナルの実態を明らかにしたい。
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Research Products
(9 results)